先日のテレビで、ベストセラーの「五体不満足」で知られるスポーツライターの「乙武洋匡さん」が、運転免許を取ろうと思い立ち、乙武さんだけが乗れる自動車を作ってもらい、その自動車を使って待望の運転居を取得するまでの過程を綴った「俺は車の運転がしたい。汗と涙の750日」」が放映されているのを見ることが出来ました。
乙武さんは、生まれつき手足のないハンディを背負ってこの世に生を受けましたが、家族、特にお母さんの手厚い愛情と、持ち前の明るさと負けん気を発揮して早稲田大学を卒業し、食事等生活面でもなんら健常者と変わらない、いや健常者以上の立ち振る舞いをしている人です。
乙武さんが、手足がない不自由な身体ながら、自分で自動車を運転してみたいと思い立ったのは、今から2年前だそうです。それは、乙武さんが学校に通ったりするため、家を数回引っ越していましたので、自分のためにこれ以上家族に迷惑をかけたくないという気持ちがあったからだということでした。
そこで、身障者用の自動車メーカーであるアメリカのアナフィールド社に行き、身障者ながら運転したい思いを伝えましたが、当初、会社側も手足のない乙武さんの姿を見て、専用自動車の製作を渋っていました。しかし、乙武産の熱心さと器用さに促され、運転に必要なアクセル、ブレーキ、ハンドル等に相当するレバーを備えた乙武さん専用の専用ワゴン車を製作したのです。
ところが、日本では、道路交通法で「運転免許の欠格事由」が定められ、乙武さんのように手足のない人は、受検資格そのものがありません。それを知った乙武さんは一時、運転免許を取得することを断念しましたが、持ち前の頑張りで各方面に働きをかけ、これがきっかけとなり、平成14年6月、道路交通法の一部が改正され、「障害者の知的、身体能力が的確と確認できれば免許試験を受けることが可能」となったのです。これで生まれつき手足のない「先天性四肢切断」の乙武さんにも門戸が開放されたのです。
早速自動車学校に入校しての練習風景が映し出されていましたが、練習する車は、教習車より一回り大きい乙武さん専用のワゴン車でしたから、特に、左折、クランクコース、S字コースでは何回挑戦しても脱輪の連続の様子でした。その映像を見ながら、健常者でもワゴン車より小さな教習車で失敗するのですから、乙武さんの奮闘振りに感動したのは勿論のことです。健常者の倍以上の努力の結果、乙武さんは仮免許、本免許とも1回で合格し、8月末には待望の免許証の交付を受け、その翌日には、東京から仙台までドライブもしたそうです。
乙武さんは「運転が出来るようになったという事実以上に、プロジェクトを成し遂げた充実感の方が大きい。障害者の代表というつもりはないけど、自覚と責任を持って運転していきたい。」と話していましたが、これから運転免許を受けたいという人にとって、勇気を与える言葉になったことでしょう。
校長のひとり言ブログ|都城自動車学校
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