校長のひとり言ブログ|都城自動車学校

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平常心

 あるテレビのクイズ番組を見ていたところ、回答者にマルチタレントの「乙武さん」が出演していました。乙武さんはご承知のように、不幸にも生まれながらにして両手が肘から先がなく、また足も両膝から先がない障害者ですが、ハンディにもめげず早稲田大学を卒業し、今では本を書いたり、テレビ番組にも出演する等目覚しい活躍をしている人です。
 乙武さんの博識ぶりについては、かねがねテレビを見たりしたりして知っていましたので、クイズなんか簡単に全問回答するだろうと軽く考えながら見ていたのです。出題された問題は、4問目までは私も回答できる位の問題であり、もちろん乙武さんは簡単に答え、全問正解で5問目になったのです。
 ところが、5問目の問題に入るとき、司会者が「緊張していますか。」と聞きましたところ、「緊張しています。うちでこのクイズ番組を見ていると、簡単に全問正解できますが、この席に座ると上がりますね。頭の中が真っ白です。平常心が出せるよう集中しています。」と答えていました。それを聞き、こんな頭のいい人でもやはり上がるのかなと思いながら、次の問題を待っていたところ、こんな問題が出題されました。
 その問題は、「芭蕉の『五月雨を集めて早し・・・』という俳句の・・・の川はなんと言う川でしょう。」というもので、その答えは、「隅田川」「最上川」「石狩川」「信濃川」のいずれでしょうというものでした。それを見て私は直ぐ「最上川」だとわかり、「なんだ。500万円の問題にしてはやさしすぎる。」と思ってテレビを見ていたところ、なんと乙武さんは即答できず、頭をひねっていました。結果的には、その問題も応援席の支援で正解を回答することが出来ましたが、これが尾を引いて7問目で見事失敗に終わったのです。
 このテレビを見てつくづく「平常心」を発揮することの困難さを目の当たりにしたのですが、わが都城自動車学校でもこのような場面を見ることがあります。
 それは、修了検定や卒業検定のときの教習生の様子です。普段の練習ではうまくいき、みきわめもパスしたのに、いざ検定になったら、頭の中が真っ白になったのか、「コースは間違う」「脱輪する」等の連続で、数回検定に失敗した教習生がありました。
 この教習生に対しては、そのつど補修が行われましたが、補修の時はスムーズに走行するのに、何故本番で失敗するのかと不思議がるほどでした。落ち込む教習生に対し、あるベテランの指導員が、「緊張する人は、検定前日に豚肉とネギを食べると、本番で落ち着くらしいよ。」とアドバイスしたところ、見事次の検定には合格することが出来たということです。
 このように普段の練習通り、本番の検定において「平常心」を発揮することは、教習生の性格等にもより実に様々で難しいことですが、そのためには、みきわめの段階で教習生に「自信」を持たせることが必要であるし、また、指導員のこのような何気ない「ひとこと」が、案外教習生を落ち着かせることになるのかも知れないと思ったところでした。

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2003年03月12日 10:13に投稿されたエントリーのページです。

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