校長のひとり言ブログ|都城自動車学校

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雀のエサ

 宮崎市内にあります宮崎神宮の前に、「宮崎自転車店」という屋号の自転車店があります。この自転車店は、創業50年を超える宮崎市内でも老舗の自転車店です。現在は2代目ですが、兄弟二人で仲良く自転車の販売・修理をしています。
 私がこの店で自転車を買ったのは30年前ですが、その後、かれこれ10台以上の自転車を買っており、昔から年賀状のやり取り等親しく付き合いをさせてもらっています。また、私は都城自動車学校に通う時、自宅から宮崎駅までの間、自転車を利用していますが、宮崎自転車店は丁度その真ん中付近にありますので、学校からの帰りは、必ず宮崎自転車店に立ち寄り、世間話をすることにしています。
 冬の寒い夕方、いつものように宮崎自転車店に立ち寄り、店の兄弟と話をしていたところ、弟さんが店の表を見ながら「催促に来ているが、そろそろやろうかな。」と言い出したのです。店の前には誰もいませんし、何のことかなと思いながら、ふと店の前のガラス窓を見たところ、そこには、3羽の雀がおり、店内の様子を伺っている様子でした。
 そして、その雀達は店内にいる兄弟の姿を見つけたのか、ガラスに近づいて下の方をコツコツとたたき始めたのです。私はその仕草を見ましても、雀達が何をしているのかわからず、不思議そうにしていますと、弟さんが、「雀達が早くエサをくれと催促しているんですよ。」と説明してくれましたので、やっとそのわけが判ったのです。弟さんは、店内の隅からコップに入った米粒を取り出し、「さあ、オヤツの時間だぞ。」と言いながら、米粒を店の前のコンクリートの上に3ヶ所に分け置いたのです。
 すると、1羽の雀が直ぐ飛び降りてきて、エサとなる米粒の側に近づいて来ました。それを見た弟さんが、「あの雀は、様子を見に来たのですよ。安全だとわかり、あの雀が合図すると、仲間の雀達がやって来ますよ。」と解説してくれました。
 その通り、しばらくするとその雀が後ろの方を振り返ると、それが「安全」の合図だったのか、30羽ちかくの雀達が一斉に飛び降りてきて、すかさず米粒を食べ始めたのです。あまりにもおいしそうに食べますので、私は興味があり、ガラスの内側から観察しておりますと、弟さんが、「感心なことに、雀達は米粒の周りから食べますよ。」と、また解説してくれました。
 見ていますと、なるほど、どの雀も積まれた米粒の周りから順序良く食べています。ときどき、一斉にパット飛び上がりますが、それは近くを自転車が通るからで、また、1羽の先兵となる雀が降りてきて、先程と同じようにに合図をすると、また一斉に仲間の雀達が飛び降りてくるのです。
 何回か、この動作を繰り返し、やがて雀達は米粒を全部食べてしまい、その間約20分かかり、その一部始終を観察したのですが、まるで子供の時に帰ったような気になりました。
 弟さんの説明によりますと、約1年前から雀達に米粒のエサをやるようになったのですが、今ではこれが唯一の楽しみになっているそうです。仲の良い兄弟の優しい気持ちが私にも伝わり、なぜか私までほのぼのとした気分になりました。

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2003年05月12日 10:13に投稿されたエントリーのページです。

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