日常発生する交通事故には、いろいろな形態があります。例えば、追突事故、出会い頭の事故、直進車と右折車との事故等数多くありますが、その中で、「サンキュー事故」というのがあります。
この事故は、渋滞中の交差点で、右折しょうとして交差点の中央部で待っていた車が、対向の直進車のドライバーが気を効かせ、右折車に進路を譲って停止してくれたので、喜び勇んで右折したところ、進路を譲ってくれた車の横を進行してきたバイク等と衝突する事故です。
このような事故は、進路を譲ってくれたドライバーに感謝し、「ありがとう」つまり、「サンキュー」という意味が込められていますので、「サンキュー事故」と呼ばれています。右折車のスピードがあまり出ていませんから、接触事故や軽微な事故だけで済みそうですが、相手の車両がバイクの場合が多いため、意外と死亡事故や重傷事故になる場合があるようです。
交通事故が発生する様子を、自分の眼で見る機会はそう度々ありませんが、先日の朝、偶然にもその「サンキュー事故」が私の眼の前で発生し、その一部始終を見ることが出来ました。
私は毎朝、自宅から宮崎駅までの6キロ位を自転車で通っていますが、全て自転車道路を通りますので、出勤のため渋滞している車両の横を、スイスイと進むことが出来ます。
自宅を出てから約5分走ったところ、片側1車線の道路はいつものように渋滞しており、車を運転している人は大変だなと思いながら、自転車のペタルを踏み続けていますと、直ぐ後ろの方からバイクの音が聞こえてきました。私の直ぐ横に来た時、そのバイクを見ると、ヘルメットを被っていましたが、まだ若そうな男の人のようでした。
そのバイクは、渋滞している車と自転車道路があるガードレールとの間の狭い道路をスピードを出して進行していきますので、「無茶な運転をする人だな。事故を起こさなければいいがな。」と思い、再び視線を前の方に向けたところ、約50メートル先に小さな交差点が見え、その道路に向けて対向車線の車が1台、右折しようとしている姿が目に入ってきました。
その姿を見た瞬間、バイクのスピードが出ていましたので、「危ない。サンキュー事故が発生する。」と思い、叫ぼうとしましたが間に合わず、私の数メートル先で、「ガチャン」という音がして、右折中の軽自動車とバイクが衝突し、バイクに乗っていた若者が、数メートル先に跳ね飛ばされたのです。
「重傷事故かな」と思い、自転車を止めてその若者が倒れている側に駆け寄ったところ、幸いその若者は外傷もなく、「大丈夫です。」と言って直ぐ立ち上がりましたので、大事に至らずホッとしました。
衝突した軽自動車の運転者も直ぐ若者の所に駆け寄ってきて、「大丈夫ですか。」と声を掛けていましたが、その運転者は若い女性で、車には「初心運転者マーク」が付いていました。
道路を譲ってくれたことに感謝し、喜び勇んで右折するとこんな事故になりますので、つくづく「安全確認の大切さ」を感じたところでした。






