私は自動車学校からの帰り道、宮崎市内の「宮崎自転車店」に立ち寄り、その店を経営している兄弟と世間話等をすることがあります。
ある日、夕方その店に立ち寄ったところ、兄弟のうち、兄貴の方から「谷口さん、Aさんという人を知っていますか。」と聞かれたのです。Aさんは、以前私が勤めていた職場に勤務していた人で、既にその職場を退職していますが、私が住む団地に住んでおり、今でも時々ゴルフ練習場で出会うことがあります。
そこで、「知っているよ。先日もゴルフ練習場で出会ったばかりだ。最近退職し、現在は会社勤めをしている。」と返事したのです。
すると、「Aさんには、子供さんの自転車を何台か買ってもらったことがあり、知っている。ところがご主人の方は、今まで話をしたことがない。最近、店の前をそのAさんが自転車に乗って帰る姿を見かけるが、店の中を眼鏡越しにジロリと睨むように見られるので、挨拶をして良いかどうか迷っている。」と話してくれたのです。
Aさんの顔を思い浮かべましたが、Aさんは私に比べて身体も大きく、それによく言えば男らしいのですが、何せ鬼瓦のような顔をしておりますので、確かに「第一印象」は余り良くないのです。しかしながら、Aさんの性格は顔と全く反対で、付き合ってみると、裏表がない、いわゆる「良い人」なのです。
そこで、「Aさんは、とっつきにくいような顔をしているが、付き合ってみると、そうでもないよ。今度会ったら、あんたの方から挨拶をしてみたら。」と、積極的に挨拶することを勧めたのです。
それから数日後、宮崎自転車店に立ち寄ったところ、宮崎さんは、「人は見かけによらないですね。先日、Aさんが店の前を通られたので、谷口さんが勧められたとおり、思い切って私の方から声をかけたら、ニッコリされて挨拶をしてくれた。」とうれしそうに話をしてくれたのです。
このように誰でも初対面の時は、その人の顔つきや話し振り等で判断しますので、「第一印象」は非常に大事です。
都城自動車学校では、入校した教習生が、自分の指導員が選べるよう、ロビーに「インストラクター」の写真を掲示しています。写真を見ると、どの指導員の顔も、「これが自分の一番の顔だ。」といわんばかりに、ニコニコ微笑んでいるようです。
ある日、そのインストラクターの写真を見ている女子学生二人がいましたので、その子達の後ろからその様子を見ていると、「この先生が優しそうね。」とか、「この先生は怖そうね。」と言っております。その写真を見ると、怖そうだと言われた指導員は、中年の指導員でした。なるほど、その指導員は笑顔こそ見えますが、若い人から見れば怖そうな顔つきに見えたのでしょう。しかし、熱心な指導振りで、卒業した教習生からは親しまれている指導員です。
卒業生のアンケートを見ましても、この怖そうな顔をした指導員については、「熱心に教えていただき、ありがとうございました。」という感想が書かれているのを度々見かけることがあります。
こうなると、インストラクターの写真による「第一印象」もあまりあてにはならないようですが、やはりどうしても初対面の時は、「第一印象」を大事にするようですから、良い印象を持たれるよう心したいものです。






