校長のひとり言ブログ|都城自動車学校

« 意識改革 | メイン | クラクション »

消費者軽視

 人命を奪ったトラックのリコール隠しから、「再建への最後の挑戦」を誓ったばかりの三菱自動車が、今度は「パジェロ」や「ギャラン」等幅広い車種で、国土交通省にリコール(無償回収・修理)を届けずに、違法な「ヤミ改修」を実施していたことが明らかになりました。
 同社の説明によりますと、平成5年から平成10年にかけ、ユーザーからエンジンの内部のオイル供給が不良になったり、ブレーキホースが破損したりするおそれがあるといった内容の不具合情報が寄せられ、調査の結果、いずれも欠陥であることがわかりましたが、その欠陥はパジェロやギャランといった当時の主力車種から軽自動車まで幅広く発生しており、パトカー用の乗用車まで含まれていたそうです。
 これらはいずれも当然リコールが必要な欠陥でしたが、同社では販売店に対し、定期点検の際などに内密に修理する「ヤミ修理」を実施するよう指導し、当時の運輸省に届けていなかったということです。
 さらに平成10年に富士重工業が、主力車種の「レガシィ」等150万台についてエンジン等の欠陥をヤミ修理していたことが発覚しましたが、この直後、三菱自動車ではヤミ修理中止を決めたということです。その結果、回収されずに安全でない乗用車が走り続けていたということですから、全くユーザーの安全を無視したことをやっていたものです。
 さらに驚いたことには、三菱自動車では平成13年に、内部告発によって大量のクレーム隠しが発覚しましたが、この際、80万台以上のリコールを届けたものの、その他のクレーム情報については旧運輸省に届けず、隠していたそうです。この点につき、当時の社長は「リコールを公表することで、お粗末な車を出しているというイメージを持たれてしまい、恥ずかしいという懸念が会社内にあったので隠した」と説明しています。
 三菱自動車は、日本で最強といわれる「三菱」という企業グループに属していますが、幹部を含め会社の風土として「自分達は三菱グループに守られているのだ」という甘い考えが未だに残っており、これが消費者に真摯に立ち向かう姿勢を鈍らせたものと思います。
 三菱自動車の5月中の国内新車販売台数は、前年同月に比べ約56%減ということですが、トラックに引き続き乗用車の不祥事が次々と明るみになるようであれば、ますます販売台数の大幅減ということになりそうです。
 このような企業の不祥事は、特に消費者を相手にする商売では、経営に深刻な影響を当てています。食中毒事件や子会社の牛肉偽装事件を起こした「雪印乳業」は、一時は存亡の危機となり、牛乳部門の分離に追い込まれましたし、飼育している養鶏が鳥インフルエンザにかかっている疑いがあるのに、関係機関に届けずひそかに売りさばいていた「浅田農産」は、工場閉鎖に追い込まれたことを見れば明らかです。
 いまどき、「俺が運転免許を取れるよう教えてやる」という考えを持った指導員はいないと思いますが、教習生にとって指導員は「先生」であり、「怖い」というイメージを持っています。くれぐれも言葉づかいや態度に気をつけ、教習生、すなはち「お客さん」を軽視しないように心がけたいものです。

About

2004年06月07日 10:13に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「意識改革」です。

次の投稿は「クラクション」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。