私のゴルフ友達の一人に「バードウォッチング」を趣味にしている人がいます。本人の話によりますと、その趣味歴は約20年になるそうですが、鳥の鳴き声が聞こえると、ゴルフのことはすっかり忘れ、鳴き声がする方にジッと耳を澄ませるほどの力の入れようです。
鳥のことには全く関心がない私には、なぜ「バードウォッチング」が楽しいのか聞いてみたところ、「珍しい羽根の色をした鳥を発見したとき等は感動するが、それ以上に、鳴き声を聞いているときが自分にとっては一番幸せだ。」と教えてくれました。それでも私にはその友達の言っていることが理解できず、「バードウォッチング」は私には無縁なものと思っていました。
ところが私にも「バードウォッチング」の趣味らしきものが、多少ともわかる出来事がありました。それは先日の日曜日、朝食を済ませて新聞に目を通していたところ、どこからか「ピーヨ、ピーヨ」という鳥の声が聞こえてきました。それも直ぐ近くから聞こえてきましたので、その声のする方を見ると、その鳥の鳴き声は、私方の東側の隣家の庭にある山茶花の木にとまっている「ヒヨドリ」でした。
隣家は私方より一段低くなっており、約5メートルに成長した山茶花のてっぺんが、私方のキッチンと同じ高さにありますから、わずか2メートル位しか離れていない所で、「バードウォッチング」が出来るわけです。
その山茶花の木には、毎年11月始めごろになりますと、真っ白な花がまるで雪が降ったように咲きますが、その花の蜜をめがけて、蜂や鳥達が集まって来るのです。これまでは「バードウォッチング」には興味がありませんでしたから、毎年秋になると、この山茶花の木に飛んでくる鳥達のことは知っているものの、観察することはなかったのです。
しかし、今年は友達から「バードウォッチング」の楽しみを聞いていましたので、「ヒヨドリ」の姿を見た途端、「バードウォッチング」をしてみようという気になったのです。そこでそっと窓際に近寄り、山茶花の方を見ると、一匹の「ヒヨドリ」が木にとまり、黒いくちばしを大きく開けて、「ピーヨ、ピーヨ」とうるさいほどの鳴き声で鳴いています。
私は子供の時から「ヒヨドリ」の姿は見て知っていましたが、こんなに近くで見たのは初めてでした。よく観察してみると、その「ヒヨドリ」は、大きさが全長約25センチ位、背中は灰褐色、胸は灰色で白い班模様があります。そして頭の毛は灰色で長く、まるで冠を被ったような格好です。
「ヒヨドリ」は、餌があると他の鳥を追っ払って独り占めにし、「庭のギャング」と言われる位嫌われています。鳴き声はやたらと大きいだけで、その姿にも全く品がなく、「可愛い」という感じを受けない鳥ですが、キョロキョロとあたりを見渡したり、花にぶら下がって蜜を食べている姿を見ていると、何だか親しみが湧いてきました。
私方の庭には、ツバキ等、花や実のなる木が植えてありますので、「ヒヨドリ」のほか、雉鳩、百舌、さらに春ともなるとメジロ等の鳥達が飛んで来ます。どうやら私も「バードウォッチング」にはまりそうな雰囲気です。






