JR福知山線の脱線事故があって以来、JR等鉄道関係者に対するマスコミや国民の目が厳しくなっていましたが、事故から約1ヶ月経過すると新聞紙上に記事が掲載されることが少なくなり、そのせいでしょうか、JR関係者の気持ちも最近いささか弛緩しており、乗客の安全輸送という「責務」を忘れた行為を見かけることがたびたびあります。
その一つは、勤務中に車掌が漫画の本を見ていた行為です。私は、JR宮崎駅から乗車していますが、先日こんな光景を見ました。それは、電車が山之口駅に到着しましたので、定期券を最後部車両の車掌室にいる車掌に見せ、ホームに下りたのです。山之口駅は、電車が止まったホームから跨線橋を渡って改札口に出るようになっていますので、跨線橋の階段を2,3歩上ったとき、何の気なしに右側を見たところ、車掌室が見えました。すると、車掌室にページが開かれたままの本があるのに気付いたのです。よく見ると、その本はどうやら漫画のようでしたが、何でそこにあるのか最初は分かりませんでした。しかし、漫画の本が置かれている場所は、車掌室であり、ひょっとしたら勤務中に読んでいるのではないかと考えたのです。
そこで、階段を上って橋の上に上がり、そこから車掌室の様子を覗き見していたところ、やがて、車掌は前方を指して降車客がないことを確かめると、「ピー」という笛を吹き、車掌室に戻った様子でした。
すると、車掌室に戻った50歳代の車掌は、早速開いている漫画の前に立ち、その漫画を読み始めたのです。真上の跨線橋から私が覗き見ていることには全く気づかないようでした。このようなことは、これまで1回も見たことがなく、ましてや電車の脱線事故があったばかりでしたから、あきれてものが言えず、しばらくは走り出した電車を見送る状態でした。
次も同じ車掌の勤務ぶりです。JR宮崎駅を出発した電車は、いつものように乗客は少なく、やがて青井岳駅を出発した直後、私が座っていた席の後ろの長椅子に誰か座ったような感じを受けました。青井岳駅では、誰も乗車しなかったのに、おかしいなと思って後ろを振り返った見ると、そこには帽子を脱いで長椅子に座っている車掌の姿があったのです。いくら乗客が少ないとはいえ、乗客が座る場所に堂々と座るとは、明らかにサボリです。
さらに座るだけでなら、大目に見ていたい気持ちでしたが、しばらくしてその車掌を見たところ、なんと目をつぶり、コックリ、コックリしているではありませんか。やがて、私が降車する山之口駅が近づいても、その車掌は目を開けず、とうとう、山之口駅に到着してしまったのです。
すると、電車が止まったのが衝撃で分かったのか、車掌はあわてて帽子を被り、走って車掌室に入り、何事もなかったように「山之口駅です」と放送したのです。これには私も思わず苦笑し、何という名前の車掌かなと思い、車掌室の入り口を見ましたが、なぜか名札は外してありました。
このように、車掌としての「責務」を忘れた行為を見かけますが、ひょっとしたらこの人達は、誰も見ていないだろうと思っていたのかもしれません。世間は狭いものです。私達も自動車学校の職員という「看板」を背負って仕事をしていることを忘れず、「責務」を果たすよう心がけましょう。






