校長のひとり言ブログ|都城自動車学校

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障害物

 私が運転免許を取得したのは昭和34年ですが、その頃は、現在のような指定自動車教習制度がありませんでしたから、宮崎市内にありました自動車専門学校に行き、そこで、指導員から、技能、構造、法令等を教えてもらい、当時、宮崎刑務所のすぐ北側にあった自動車試験場で試験を受け、運転免許証を取得したわけです。私の担当の指導員となった人からは、車に乗る場合は、ハンドルの前や、ダッシュボードの上には、運転する上で支障となる物、例えば、人形や飾り物を置いてはいけないということを教えられ、これまで忠実に実践してきました。何故、人形等を置いてはいけないかといいますと、これらの物は運転する上で死角となったり、また、他の自動車や人の姿の発見を遅らすからです。しかしながら、実際街角で見かける若い人、特に若い女性が運転している車には、飾り物が一杯積んであるようです。
 先日も、自転車に乗って我が家に帰る途中、信号が「赤」になったので、交差点の近くでしばらく待っていたところ、私のすぐ横に停車した軽自動車がありましたので、何気なくその車を見たのです。その軽自動車には「若葉マーク」が付いていましたので、初心運転者が運転する車だなと思いながら、運転席の前を見たところ、ビックリしました。なんと、運転席の前や助手席の前のダッシュボードの上には、白や黄色の人形や飾り物が所狭しと並べられ、自転車に乗っている私の方からは、運転席に座って人が男性か女性かはっきりわからないほどでした。運転席をのぞいて始めて運転しているのが特に若い女性だとわかりましたが、良くあんな状態で運転が出来るものだと思ったところでした。
 ところで、今から約20年も前になりますが、私と同じ職場に働いていた先輩が、ある朝、バイクで出勤途中に、対向車線を右折して来た車にはねられて亡くなりました。原因は、事故を起こした車の運転席の前や助手席のダッシュボードの上には、飾り物が一杯積まれ、そのため、運転席からは、渋滞中の道路の対向車線を通行して来るバイクの姿が見えず、そのまま右折したため、バイクをはねた事故だということでした。
 当初、そのことを聞き、「そんなはずがない、運転者はわき見していたのではないか」と思いましたが、その後、実際、そのような飾り物を載せた車に乗って見たところ、普段、私が運転席から見ている光景と違い、見える範囲が極端に狭くなっていました。なんと、ダッシュボードの上に置いてある人形が、直進して来るバイクの姿を完全に覆ってしまっていたからです。これでは事故を起こした運転者が言うように、ダッシュボードの上等においてある飾り物が災いし、バイクの姿が見えないか、あるいは見えにくい状態になることが、わかったのです。
 また、人間は車を運転中、一度に二つの行為をすることは難しいといわれています。その例に出されるのが、運転中の携帯電話の使用ですが、ダッシュボードの上に置かれた人形等でも同じような実験結果が出ています。それは、運転者にアイカメラを取り付けて実験してみると、運転者の目は、人形等に集中し、そのため、周りの車や人の動きの発見が遅れるそうです。車の窓枠でも死角になり、バイクの姿を発見するのが遅れて、死亡事故が発生した事例もありますので、くれぐれもダッシュボードや運転席の前には、人形や荷物を置かないようにしましょう。

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2006年09月11日 10:13に投稿されたエントリーのページです。

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