日本人は、世界のどの国からも、最も「モラル(道徳)」をわきまえた民族だと高く評価されてきましたが、さて、現在でもそうなのでしょうか。その「モラル」に関する番組が、先日NHKテレビの「クローズアップ現代」で放映されていました。それによりますと、最近、モラルに欠けた行為が、日本国内の到る所で見られるということでした。その一例として、番組では、「ゴミの廃棄」が取り上げられていました。家庭で出たゴミをわざわざスーパーに持って行って捨てる人やゴミの収集日でない日に、地区外の人が通りがけに捨てる光景が映し出されていましたが、こんな光景は、つい数年前までは私達の身の回りでは見ることはなかったのです。また、番組では、図書館で貸し出しされる書籍が、落書きされたり、赤ペンで線引きされたり、ひどいのになると、カッター様の刃物で、書籍の中身が切り取られている様子が映し出されていました。
このテレビ番組を見た後、調べ物をするため、県立図書館に立ち寄ったところ、ビックリした光景が見られました。それは、図書館の入り口に「本が泣いています」というコーナーがあり、そこにはテレビで見たものと全く同じく、落書きされたり、切り取られた書籍が並べられていました。私はテレビで見た時は、「ひどいことをする人がいるものだな」と感じていましたが、それは都会の出来事であり、まさか、この宮崎ではそんなひどいことをする人はいないものと思っていたので、それを見た瞬間、「モラルの崩壊」という文字が私の頭に浮かび、「宮崎もやはり同じだったのか」とガッカリさせられたのです。
傷つけられた書籍は、テレビで見たのと同じく、赤いボールペンで線が引かれ、そこには「人生はどれだけ努力したか」という下手くそな文字が書き添えられていました。その隣に並べられている書籍は、ヨーロッパの国の写真が掲載されたものでしたが、数箇所、カッター様の刃物で中身が切り取られていました。さらに、中国語一言会話集の書籍は、カバーだけが残され、中身はそっくり抜き取られているのです。これは単なる書籍への悪戯ではなく、窃盗という立派な犯罪行為なのです。
係員の人に聞いて見ますと、落書きされたり、刃物で切ったりされる書籍が目立つようになったのは、数年前からだそうで、図書館側では、館内のパトロールをしたり、貸し出された書籍が返却されたときは、素早く中身を点検する等の措置をとっているそうですが、なかなか、目が届かず、逆に最近悪戯されるケースが年々増加していると嘆いておられました。
なぜ、日本国中で、「モラル」がこのように崩壊したのでしょうか。その原因として考えられることは、やはり子供の時の「しつけ」にあるようです。ある本によりますと、「しつけ」は、小学生になってからでは既に手遅れで、人間は、「三つ子の魂、100まで」と言われる通り、子供が小さい時から、家庭内で「しつけ」をすることが大切ということでした。
子供は、親から「モラル」を学び取り、そして親の背中を見ながら成長するわけですから、まだ小さい子供を持っている職員の方は、今のうちにしっかり子供の「しつけ」を行い、また、自らも子供の模範となるような行動をとっていただくことを願っています。






