全国の高速道路においては、年間約23万件位の落下物があるそうですが、12月中でも私が知る限り、これら落下物による交通死亡事故が2件発生しています。そのうちの1件は、12月初旬、兵庫県西宮市の阪神高速道路において、神戸方面に向かっていた大型トラックの運転手が、助手席に置いていたお茶のペットボトルを取ろうとしてわき見したために側壁に衝突し、その反動で荷台のロープが切れ、積んでいた重さ約3トンの鉄箱2個が落下した事故です。2個のうち、1個の鉄箱は、高速道路下の甲子園球場の入場出入り口付近に落下し、さらにもう1個は、高速道路上に落ちたものです。幸い、甲子園球場の入り口付近に落下した鉄箱は、深夜であったため、けが人はありませんでしたが、高速道路に落ちた鉄箱には、トラックの直ぐ後ろを走行していた軽ワゴン車が衝突し、後部座席に乗っていた女性が死亡したものです。
もう1件の事故は、12月の中旬、千葉県の関越自動車道で発生した事故です。大型トラックの直ぐ後方を走行していた軽乗用車が、トラックの荷台から落下した長さ約4メートルのハシゴに気付き、急ブレーキをかけて停車したところ、軽乗用車の後方を走行していた大型トラックがわき見していたため、軽乗用車に追突し、そのショックで軽乗用車が引火して炎上し、軽乗用車に乗っていた親子連れの二人が焼死した事故です。
一般のドライバーから見れば、高速道路は信号機もないし、安全と思われがちですが、意外と落下物が多く、まさに危険がいっぱいの状態のようです。高速道路を管理する日本道路公団の調べによりますと、落下物のワースト3は
○ 毛布や荷物を覆っているシーツ等の「布類」
○ 角材やベニヤ板等の「木材」
○ パンクしたタイヤ等の「自動車部品」
ということです。
このように、高速道路においては落下物が多く、しかも落下物が原因の交通事故が発生していますが、日本道路公団や高速道路警察隊では、ドライバーに対し、「荷物を積載したトラックの直ぐ後方を走行しないこと」や「急ブレーキをかけないこと」等を訴えています。
当校でも、第2段階の教習では、項目14の「高速道路での運転」がありますので、この落下物については、それぞれ指導しているものと思われますが、咄嗟の場合、パニック状態になって急ブレーキを踏むことが充分考えられます。そこで、落下物による交通事故に巻き込まれるのを防ぐため
○ 荷物を積載したトラックの直ぐ後方を走行しないこと
○ 車間距離を充分とること
○ 視点は出来るだけ遠くに置くこと
○ 落下物を発見したときは、後方を確認して車線を変更すること
○ 車線を変更できないときは、ハザーランプをつけるとか、ポンピングブレーキを踏んで減速するなど、前方が危険な状態であることを後方の運転者に知らせること
等について、具体的に指導していただくようお願いします。






