校長のひとり言ブログ|都城自動車学校

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倫理観

 先週の金曜日(3月9日)、プロ野球西武ライオンズの球団社長が、学生と社会人のアマチュア選手2名に対し、合わせて1,300万円近くの金銭を学費や栄養補給費名目で渡していたことを発表しました。高校生と大学生の野球部員が関係する日本学生野球憲章では、プロとの契約に絡んで金品を授与することを禁じていますが、これに反して、2004年に、当時明治大学生であった「一場靖弘投手(現楽天イーグルス投手)」が、巨人、横浜、阪神から合わせて約200万円余りを裏金として受け取っていたことが発覚し、大きな社会問題となったことがあります。いわゆる「一場投手事件」ですが、裏金を使っていた当時の3球団社長は辞任に追い込まれ、その結果、プロ野球12球団では、2005年6月に「倫理行動宣言」を定め、選手獲得に関して利欲供与は一切行わないことにしたのです。
 今回の球団社長の発表によりますと、西武側は、2004年春から2005年10月にかけて、早稲田大学の野選手の親に1,026万円、東京ガスの投手側に250万円、合わせて1,300万円近くを、球団のスカウトが渡しているということですが、悪質なのは、「倫理行動宣言」が採択された2005年6月以降にも、1年以上にわたり、この宣言に反して裏金が選手側にて渡されていたということです。つまり、今回の裏金事件は、プロ野球の全球団である12球団で決めた約束ごとを、裏では平気で破っていたわけで、「一場事件」を踏まえてプロ野球が設けた「倫理行動宣言」を踏みにじる悪質な行為と言わざるを得ません。
 この西武ライオンズ球団社長の会見を受け、3月10日には、現金を受け取ったとされる東京ガスの投手が会見に応じ、「いけないことはわかっていたが、家の方が厳しい状況であり、つい受け取ってしまった。」と説明していました。この投手には、高校生時代から母親の口座に毎月30万円近くが振り込まれていたということですから、受け取った投手側にもある程度の責任感があると思われますが、やはり問題なのは、「倫理行動宣言」に反して、金銭を渡していた球団側の「倫理観」の欠如にあると思われます。
 金銭を受け取っていたことが明らかになった早稲田大学の選手と東京ガスの投手については、将来プ理野球選手になるという門は閉ざされたわけではありませんが、例えプロ選手となったとしても、「一場靖弘投手」の例に見られるように、希望する球団に入れず、例えプロ選手となったとしても、終始、マイナスイメージが付きまとい、場合によっては、野球選手生命を絶つおそれが出てきます。
 今回の裏金問題の発表で、一番迷惑をこうむっているのは、西武ライオンズをはじめ各球団の選手だと思われますが、一方、立腹しているのは日本のプロ野球ファンです。これまでも、日本プロ野球界からは、イチロー選手を始め、松井秀喜選手等が次々とアメリカ大リーグに流出し、今年はさらに松坂大輔投手等が大リーグに入団したため、益々日本のプロ野球人気は衰退しています。テレビのニュース番組を見ていると、一番最初に出てくるスポーツのニュースは、決まって大リーグの話題ばかりで、最後に日本のプロ野球の話題が数秒間流される状況です。こうした我が国のプロ野球が懸念される中で発覚した西武ライオンズの裏金問題は、ファンへの裏切り行為ですから、球団側がその重大さを真剣に受け止め、現在のドラフト制度を改革し、「倫理観」を持って、公正な球団運営に携わって欲しいと願っています。

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2007年03月12日 10:13に投稿されたエントリーのページです。

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