先日の日曜日の昼、NHKテレビの「のど自慢」を見ていたところ、番組の最後に、その日、三つ鐘を鳴らした人のうち、一番上手だった人に、「今週のチャンピオン賞」のカップがゲストから渡される場面がありました。アナウンサーによりその人が発表されましたが、予想したとおり、栄冠に輝いたのは、男子高校生でした。早速、当日のゲストである歌手の鳥羽一郎さんが「今週のチャンピオン賞」のカップを携えて舞台の中央にやってきましたが、受賞者にカップを渡す前、その高校生に向かって「ズボンをもっと上げろよ。格好悪いよ。」と言ったのです。私も彼が歌うとき、テレビで放映される様子を見ていましたが、確かに歌そのものは今風の歌で、よく伸びる声を出していましたが、着ている制服のズボンは、普段、私達が着用しているバンドの位置よりずり下げた、いわゆる「腰パン」で、見ていた私も余り良い感じはしていなかったのです。ゲストの鳥羽一郎さんのその一言で、会場からはどっと笑いの声が沸きあがり、その笑い声に、高校生はあわててズボンをずり上げる場面がありました。その様子を見ていて、鳥羽一郎さんや会場に詰め掛けていた年代の人達は、「腰パン」という服装について、やはり、「だらしがない」とか「みっともない」といった印象を持っているのだなと感じたのです。
この、「腰パン」ですが、調べてみたところ、どうもその由来は、アメリカの囚人が着用していた服にあるようです。サイズの少ない囚人服は、たいてい大きめのものが用意されており、しかも、ベルトの着用が許されていないため、自然とずり落ちるわけですが、その格好がアフリカ系やヒスパニック系の人達に受け、腰巻ファッションとして誕生したというわけです。これが日本に輸入され、1990年代後半には男子高校生の間で制服との着こなしとして大流行し、「腰パン」ブームは関東から全国に広がり、茶髪、ピアス、ミニスカート、ルーズソックス等と並び、校則違反のファッションとして学校を悩ませる社会問題となり、その後一時は廃れていたのです。しかし、2000年ごろから再び私服のファッションとして再度流行を始め、現在ではまた全国に広がっているようです。その「腰パン」姿は、私が利用している電車の駅のホームで時々見かけますが、殆どが男子高校生のようです。ズボンのバンドが腰骨よりずり下がり、しかも下着のトランクスが丸見えの状態であり、どう見ても足の短い日本人には、不向きなファッションのように見受けられますが、若い人達にはどのように映るのでしょうか。
さて、この「腰パン」ですが、発祥地のアメリカでは、「腰パン」を禁止する条例が、最近、全米各地で作られ始めているようです。新聞報道によりますと、アメリカのルイジアナ州では、ズボンを腰からずり下げたら、罰金150ドルか禁固15日という条例が出来たそうです。アメリカでも、この「腰パン」が流行し始めて15年以上になりますが、眉をひそめる大人が少なくなく、これが条例化となったということです。
日本においては、まだ条例化という問題にまでは発展していないようですが、「腰パン」姿で車を運転する場合は、大いに支障があるようです。当校においてもこれから年末期を迎え、高校生の入校が増えてきますが、もし、「腰パン」姿を見かけた場合は、正しい服装で車を運転するようやんわりと説得してください。






