過呼吸症候群
私の60数年の人生を振り返ってみますと、色々な病気に罹り、数え切れないほど病院のお世話になっています。例えば、若いとき、アンモニアガスで目をやられ、約40日間位失明したり、追突事故に遭って脊椎の間の軟骨が折れ、危うく半身不随になりそうだったりしたほか、ここ数年でも、帯状疱疹、良性突発性頭位めまい症などの病気になり、さらに、持病の痛風治療のため、30年来、通院治療をうけていますので、いわば私にとって病院はお友達といったところです。従って、精神科、小児科、産婦人科のほかは、全ての病院に通いましたから、他の人よりも病名については、ある程度知っているつもりだと自負していたのです。
ところが、先日、当校と姉妹校になるEDSの佐々木校長から「『カコキュウショウコウグン』の持病がある入校生があり、免許センターの適性検査を受けるので、都城市内の専門病院を紹介してください。」との電話依頼があったのです。それまで私の知識の中には、テレビなどで「無呼吸症候群」という病名があることは知っていましたが、「カコキュウショウコウグン」とは初めて聞く病名でしたから、思わず「どんな漢字を書くのですか」と聞き直したほどだったのです。
そこで、職員室にいた職員に、「誰か『カコキュウショウコウグン』という病気を知っている人はいませんか」と声をかけてみたのです。すると即座に「それはNさんの病気だ」という声が上がったのです。たまたまその場に、Nさんが居ましたが、その声を聞くなり、目をクルクルさせながら「違う違う。俺のは無呼吸症候群だ。」と否定したので、大笑いとなったのです。しかし、どの職場にも「知っちょるどん」といって物知りが居るものですが、当校にもそのような人がいたのです。日頃は物静かに話すその職員が、「その病気は『過呼吸症候群』です。私も応急救護の教習をしていたところ、被救護役の女性が急に息が荒くなり、失神状態になった経験があります。このような時、応急救護の方法として、紙袋を患者の口にあてがい、吸い込む空気の量を制限してやれば、元の状態になるということを知っていたので、その通り施したところ、その女性は意識が戻りました。」と説明してくれたのです。
早速インターネットで検索してみたところ、「過呼吸症候群」とは次のような病気でした。それは、若い女性に多い病気ですが、男性や高齢者にも見られることがあるそうです。この発作が生じると、息が荒くなり、両手の指先や口の周りがしびれたような感覚が起きてくるそうです。原因は、不安、不満、ストレス等の誘因により脳内にある呼吸中枢が過剰に刺激され、呼吸を多くし過ぎるために血中の二酸化炭素が減りすぎて、さらに呼吸が乱れ、苦しくなるという病気だそうです。治療方法としては、当校の職員が説明したように、紙袋を口にあてがう「ペーパーバッグ法」が一般的な方法ですが、これで発作が直らない場合は、精神安定剤の注射が非常によく効くということです。しかし、この病気で死亡したり、後遺症が残るということはありませんから、何度も過呼吸を繰り返していると、発症の仕方や治り方が段々分かってきますから、この病気を持っている人は、常に手元に紙袋を準備し、軽い発作であれば、直ちに紙袋を口にあてがい、発作がおさまるのを待つ、これが治療の重要なポイントだそうですから、「過呼吸症候群」の症状がある生徒さんに接した場合、あわてることなく、冷静に対処しましょう。






