今や日本は世界の中でも、長寿国の一つとなっており、今年発表された日本人の平均寿命は、男性が79歳、女性は85歳で、特に女性の85歳は3年連続の世界一だということです。実は私の実母も今年92歳、妻の母も88歳で、二人ともやや耳が遠くなったり、腰が曲がったりはしていますが、毎日草むしりをしたり、たまには温泉旅行等をしたりして、元気に余生を送っています。
さて、女性と言えば、連れ合いのご主人がなくなってからは、特に長生きする人が多く、人生を楽しんでいるように見受けられます。先日「敬老の日」に見たテレビ番組では、ご主人を20年前に亡くされた老女に対し、アナウンサーが「ご主人を亡くされて大変だったでしょう。さびしくはありませんでしたか。」とインタビューしていました。これに対し老女は、即座に「いいえ、寂しくなんかありません。子供や孫達に囲まれ、毎日がとっても楽しいです。主人のことはもう忘れました。夢にも出てきません。」と答えていましたが、まさにその通りで、街で見かける昔若かった女性達は、いずれも人生を謳歌しているようで、端から見てもそこに「女性パワー」が感じられます。
先日もこんなことがありました。自動車学校に出勤する途中、電車が「青井岳駅」に到着したところ、ホームに十数人の女性が電車を待っている姿が見えました。その「青井岳駅」では通常乗り降りする人は少なく、いてもせいぜい3人位なのです。電車が駅に着くと、その十数人の女性達はそれこそドヤドヤと車両に乗り込んできましたが、空いている席に座るや、たちまち話し始め出したのです。その人達を見ると、カバンを持ち、話す言葉が都城弁で「夕べの湯は良かった。」という意味の内容でしたので、おそらく一晩泊まりで、駅の近くにある「青井岳荘」に宿泊した一行だとわかったのです。一行の女性を見ると、若い女性や中年の女性は一人もおらず、いづれも年齢が80歳を過ぎた方ばかりでしたが、座席に座るや否や、早速カバンの中から煎餅らしき物を取り出し、バリバリと音を立てながら食べ始めたのです。さらに、食べながらお互いに大きな声を出しおしゃべりを始めたので、それまで静かだった車内には、たちまちうるさいほどの声が広まりましたが、その光景を眺めながら、「やはり女性は強いな。パワーがある。」と感じたところでした。
「女性パワー」と言えば、それを強く感じるのは、当校で実施している高齢者講習のときです。私は管理者として「高齢者の交通安全」と題し、受講者の方に話をしていますが、その際、今年の6月に道路交通法が改正され、2年後に実施される「認知症テスト」のことについて、改正になった経緯、テストの内容等を説明しています。その中で、「認知症テスト」の一例として、動物や乗り物等のイラストを見せ、その名前を思い出させるテストを行っていますが、男性はそのようなテストに参加するのが照れくさいのか、あるいは思い出せないのかもしれませんが、なかなか答えがスラスラと出てこないのです。これに反して、殆どの女性受講者は、「ブドウ、スカート、トランジスターラジオ・・・」と黒板に指導員が答えを書くのが追いつかない位の速さで、次から次へと飛び出してきますので、まさに「女性パワー」といったところです。これからの高齢者講習受講者も女性の方が多くなってきますから、益々「女性パワー」の炸裂する時代がやって来そうです。






