先日、山形県内で発生したバス運転手の失神については、大事故にならずに良かったとホット胸をなでおろすとともに、その原因が「風邪薬」と聞き、私達もこのバス運転手と同じ状態になることが十分考えられますから、大変参考になった事案でした。当初、テレビの画面に「バス運転手失神」というタイトルが出てきたとき、私は失神の原因が心筋梗塞や脳卒中等の病気だろうと思ったのですが、アナウンサーの説明ではそうではありませんでした。報道によりますと、その高速バスは、1月14日の午前9時半頃、山形県内の国道上のトンネル内を通行中、突然運転手が意識を失い、ハンドルから手を離してうなだれているのを乗客の一人が発見し、ハンドルブレーキを引こうとしたのですが、見つからなかったため、咄嗟に、うなだれていた運転手の背中越しにハンドルを切り、タイヤを道路の縁石にこすらせて減速させたということです。バスはエンジンの回転数が下がったためノッキングして間もなく停車し、その後、意識が戻った運転手がトンネル出口の駐車スペースに入れ、大事故には至らなかったということです。そのバスには26人の乗客が乗っていたそうですが、おそらくどの乗客も生きた心地はしなかったものと思います。
バス会社の話によると、このバスの運転手は前夜から体調が悪く、14日の朝、風邪薬を飲み、事故当時、意識がもうろうとしていたと話しているということです。また、同日朝の点呼の際、アルコールと体調のチェックを受けたが異常は見つからず、事故後、インフルエンザと診断されたそうです。今回の事案は、幸いトンネル内だったから縁石を利用して停止出来ましたが、もしトンネル外の道路で、しかも道路の外が崖だったとしたら、おそらく崖下に転落し、大惨事になっていたものと思われます。
さて、私もこれまで風邪をひいたとき、病院で診察を受けて薬をもらったり、また、病院に行くまでに至らないとき等は、市販の風邪薬を買って飲んだ経験がありますが、その際、薬の説明書に「眠くなることがありますので、運転する際は注意をしてください。」と書いてあったのを見たことがあります。しかし、その際は、説明書を見ても別に気にもせず、薬を飲んだ後、車の運転をしていましたが、今回の事案を見て心配になり、風邪薬を飲むと何故眠くなるのか、早速、調べてみたのです。
それによりますと、風邪薬を飲んだところ、体調はよくなったのに、どうにも眠くて眠くて困ることがあるそうですが、その原因は、風邪薬や鼻炎薬に良く配合されている「抗ヒスタミン剤」にあるということです。「抗ヒスタミン剤」は、主作用といって鼻水やくしゃみを止める効果がありますが、同時に副作用として眠気におそわれることがあります。これは中枢神経の抑制作用によるもので、患者さんによって異なりますが、眠くなって今回の事案のように失神する場合もあるそうです。特に長時間にわたって車を運転する場合は、危険性が増大するので、注意が必要だとなっています。
今回のバスの運転手が服用した風邪薬にも、「抗ヒスタミン剤」が入っていたはずであり、おそらく「眠くなるときがあります」といった注意書きがあったものと思われます。職員の皆さんも風邪薬を服用する場合、今回の事故と同じ間違いを起こさないよう、細心の注意を払いましょう。
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