校長のひとり言ブログ|都城自動車学校

« 小さな親切大きなお世話 | メイン | イケメン »

たんかん

 先日、当校の登川麻由美指導員から「郷里のミカンです。食べて見られませんか。」と勧められ、3個のミカンをいただきました。登川指導員の郷里は沖縄県ですが、そのミカンは初めて見るもので、私達が普段食べ慣れている温州ミカンと違い、まだ青味が残っており、一見して酸っぱそうな感じを受けたのです。そこで、「何というミカン?」と尋ねてみたのです。すると、登川指導員は「『たんかん』という名前の沖縄のミカンです。甘くてとってもおいしいですよ。」と勧めてくれましたが、目の前に置かれたミカンは、青味が残っていて皮も厚そうであり、登川指導員には失礼ですが、いかにも肥料不足のミカンという印象を受けたので、しばらくはそのミカンに手をつけなかったのです。しかし、そのまま食べずに捨てるわけにもいかず、どうしょうかなと思っていたところ、ふと浮かんだのが、「たんかん」というミカンはどこの産で、どのような味がするものかということでした。そこで早速調べてみたところ、今まで私が知らなかったことがたくさんありました。
 まず、「たんかん」というミカンの原産地は中国の広東省で、日本に伝わったのは、今から50年前、前沖縄県知事の稲嶺恵一氏の実父、故稲嶺一郎氏が台湾から苗を持ち込んだのが始まりだということでした。「たんかん」は、インドが原産地のポンカンと中国南部のスイートオレンジの自然交配で出来た柑橘系の果物ですが、日本では、沖縄県のほか、屋久島など鹿児島県の一部で栽培されているそうです。最近では品種改良された「たんかん」が、台湾から渡ってきた「たんかん」にとって替わっていますが、台湾産まれの「たんかん」は、見た目は悪いが、非常に香りが高く、ひと皮むけば、柑橘系特有の優しい甘い香りがし、その実を白皮ごと口に入れると、オレンジより水分が少ないので、非常に濃厚な果汁が口いっぱいに広がるということです。しかも甘いだけではなく、酸味と甘みのバランスが良く、こくのある味だとなっていました。
 そうとわかれば、味見する必要があると考え、早速、ミカンの皮むきにかかったのですが、温州ミカンと違い、皮が厚く、なかなかむけません。それでも苦労して皮をむき、実を口に入れると、説明書の通り、濃厚な果汁が口いっぱいに広がり、非常に甘いのです。これまで食べておいしく、そして甘く感じていた温州ミカンやぽんかん等のミカンよりはるかにうまかったのです。
 その日、自宅に持ち帰り、詳しく言わずにその「たんかん」を妻に見せ、「このミカンを食べてみないか。」と言ってみたところ、私の予想通り、「何のミカンね。酸っぱそうね。」と言ったきり、全く手を付けようとしないのです。そこで、「たんかん」の印象について質問すると、しばらく見ていましたが、ニヤリと笑って「宮崎弁で言えば、『ががじゅ』というとこね。」と返事したのです。「ががじゅ」とは、宮崎弁では「見た目が悪く、売り物にならない果実」を意味しますが、その「たんかん」は、まさに「ががじゅ」という言葉がピッタリのミカンでした。しかしながら、包丁で輪切りにして食べやすいようにしてやったところ、「こんなおいしいミカンは初めて」とうまそうに食べていましたから、余程おいしかったのでしょう。
 このように、果物でも見かけは悪くても、いざ食べてみると、意外にもおいしい物があります。お客様と接する機会が多い自動車学校の場合、このことを教訓にし、決してお客様の外見だけで、その人の良し悪しを即断しないよう、十分心しましょう。

About

2008年02月14日 14:27に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「小さな親切大きなお世話」です。

次の投稿は「イケメン」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。