人によって新聞の見方、いわゆるどの部分から読み始めるかは、それぞれ異なると思いますが、私の場合、先ず、好きなスポーツ面を見てから社会面、そして地域版等と読んでいくパターンでした。しかし、数年前に朝のラジオ番組で、新聞の1面の下部にある、例えば宮崎日日新聞であれば「くろしお」、朝日新聞であれば「天声人語」の欄をただ読むだけでなく、声を出して読むと脳の活性化、つまりボケ防止になると聞いてからは、毎朝出勤前の忙しい時間にこのやり方を実行しています。私の場合、購読しているのは朝日新聞ですが、先日の「天声人語」にはこんな内容が掲載されていました。
それは、中国の漢字にならって日本で作られた国字には、魚偏の文字が一番多いということです。それだけ日本人と魚の深い縁を示す証しだそうですが、例として魚偏に雪はタラ、冬だとコノシロ、では神は?というものでした。私はそこまで読んだとき、私が知っている魚偏の漢字には、どんなものがあるかと思い、「天声人語」を読むのをやめて、白紙に書き出してみたのです。「鰯(いわし)」、「鯉(こい)」、「鯵(あじ)」、「鯖(さば)」、「鯛(たい)」、「鮪(まぐろ)」等、食べたことのある魚を思い出しながら書いてみましたが、魚偏に神は、これまで1回も書いたこともなく、ましてや読んだこともない漢字だったのです。そこで、再び「天声人語」を読み始めて行ったところ、最後の所に魚偏に神は、秋田の特産「ハタハタ」ということでした。道理で私がその漢字を知らないはずです。「ハタハタ」といえば、民謡の秋田音頭の「秋田名物八森ハタハタ・・」が有名で、口の大きな魚だということは知っていましたが、これまで食べたことがない魚だったのです。そこで、「ハタハタ」はどんな魚か、又なぜ「ハタハタ」という漢字が付けられたのか、その由来を調べてみたのです。
それによりますと、「ハタハタ」は、体長が約20センチ、水深約500メートルの泥や砂の海底に生息する深海魚で、生息域は太平洋北部、特に日本海、オホーツク海だそうです。秋田県の県魚に指定されていますが、秋田県では雷の鳴る11月頃に獲れるので、「カミナリウオ」の別名でも呼ばれています。それは厳冬の日本海、海が荒れ、雷が鳴る頃に産卵に押し寄せる魚を見て、古人は雷光の古語「ハタハタ神」からとって「ハタハタ」と呼び、「神雷の使い」という意味の「鰰」を付けたといわれています。一般に「ハタハタ」は、漢字では「鰰」と書きますが、上記理由で、「鱩」と書く場合もあるそうです。
さらに、魚偏の漢字にはどんなものがあるか調べてみましたが、あるわ、あるわ次々と出て来ました。例えば、魚偏に師はブリ、堅はカツオ、喜はキス、平はヒラメ、包はアワビ、利はアサリ、曼はウナギ、圭はサケ、暑はシイラ、虎はシャチ、白はシラウオ、底はスケソウダラ、易はスルメ、刀はタチオウオ、念はナマズ、京はクジラ、交はサメ、非はニシン、付はフナ、休はメバルなどで、すぐには覚えられないようです。しかしながら、魚偏の漢字はいずれも当て字なので、その名前の由来を調べていけば意外と覚えられそうです。イワシは、大型魚の餌食になる等海中では弱い存在であり、水揚げされてもすぐ死に、腐れ易いことから「鰯(いわし)」という漢字になったということです。どうです。小学生の子供をお持ちの職員の皆さん、試しにやってみませんか。きっと親子共通の話題が出来ることと思います。






