校長のひとり言ブログ|都城自動車学校

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2008年06月 アーカイブ

2008年06月02日

トマト

 先日、当校で行われた保育園児の安全講習会では、講習の後の安全センターでの「トマト狩り」が園児達に好評だったようです。このトマトは、今年初めて、安全センター内のビニールハウスで育てた「フルーツトマト」という名前のトマトで、普段、私達が食べているものよりやや小型ですが、私も試食したところ、とても糖度の高い甘いトマトでした。
 このトマトの歴史ですが、原産地はいろいろな説があるようで、南米のペルーを中心としたアンデス高原で生まれたトマトが、10世紀頃にメキシコに伝えられ、そこで栽培化されたという説が最も有力なようです。その後、メキシコから世界各地へ広まりましたが、最初は観賞用として栽培されていたようで、食用になったのは、18世紀になってからといわれています。19世紀には野菜としてイタリアを中心に品種改良が進み、様々な料理法で食べられるようになりましたが、日本に伝わったのは、江戸時代の寛文年間頃、オランダ人によって長崎に伝えられたのが始まりだそうです。青臭く、また真っ赤な色が敬遠され、最初はやはり観賞用で、当時「唐柿(からがき)」と呼ばれていたそうです。日本で食用として利用されるようになったのは明治以降で、さらに昭和に入ってから、日本人の味覚にあった品種の改良が行われたということです。
 ところで、「トマト」の利用法ですが、国によって多少違っているようです。我が国においては、サラダや焼きトマトなど、そのまま味わう料理が数多いようですが、外国の場合は手を加えた料理が多いようです。例えば、メキシコ料理のサルサソース、イタリア料理の各種ピザ、パスタ用ソース、インドのカレーの一部、ヨーロッパのシチューの一部などです。そのほか、中華料理でもトマトと卵のスープにしたり、中央アジアではラグマンなどに利用されているということです。
 また、食べ方でも違いがあり、我が国ではそのまま味わう場合、何もつけずに食べる人は少なく、いろいろな味付けがあるようです。当校の職員に聞いてみましても、「塩をつける」、「マヨネーズをつける」、「醤油をかける」、「ドレッシングをかける」などの答えが返ってきましたが、私の場合、子供のときから塩を振りかけて食べていましたから、今でもその癖が直らず、「トマト」には必ず塩を振りかけて食べています。韓国や中国では、輪切りにした「トマト」に、砂糖をまぶして食べるのが最もありふれた食べ方だそうです。おそらく、「トマト」は果物の一種と考えられているからではないかと思われます。
 さて、このように、全世界の人に食べられている「トマト」ですが、その土地の天候や環境に合わせて品種改良が行われ、現在では8,000種以上の品種が存在するといわれています。我が国でも品種改良により、1981年、京都市内の種苗会社が「桃太郎トマト」を作り出してからは、今や市場に出回っている「トマト」の約7割は、この「桃太郎トマト」という品種だということです。ちなみに、「桃太郎トマト」の名前の由来ですが、種苗会社の会長のお孫さんの名前が「太郎」で、新品種は桃色系のトマトであったことから、「桃太郎トマト」と命名されたということです。
 世の中には、「トマトが嫌い」という人もいますが、栄養面でも他の野菜類と同様に、ビタミンCを多く含んでいますし、老化予防やがん予防に役立つということですから、食わず嫌いにならずに是非食べてみましょう。

2008年06月09日

認知症ドライバーの予兆

 高齢者のドライバーが高速道路を逆送する事故が各地で相次ぎ、死傷者も出ていますが、逆送した本人に聞いてみると、「高速道路を走った記憶がない。」と話し、家族も本人が認知症の治療を受けていたと説明したということです。このように認知症が原因と思われる交通事故が多発傾向にありますが、最近私も、ひょっとしたら、認知症が入っているのではないかと疑われるようなドライバーを見かけました。
 それは、サイクリング中に見かけたものですが、信号機のある交差点に差し掛かったところ、赤でしたので、しばらく待つことにしたのです。その交差点は県道と町道が交差する道路で、町道から進行してくると、左側車線は2車線あり、歩道側の車線は直進と左折、中央線側は右折とそれぞれ道路標示されている所で、右折車線には5台位の車が信号待ちをしている状態でした。しばらくすると、右後の方から、女性の声で「じいちゃん、あんたどこに車を停めると。ここは右側じゃが。」という叫び声が聞こえてきたのです。あまりにもその声が大きかったので、声のする方向を見たところ、1台の軽トラックが右折車線の右側、つまり、反対車線に堂々と停止していたのです。その交差点は、町道側から見ると一方通行ではないので、当然、右折車線に停止しなければならないのに、何を勘違いしたのか反対車線にはみ出して停止していたわけです。すると、再び助手席に乗っていた奥さんと思われるおばあちゃんが、「ここは右側じゃがね。向こうから車が来たらどんげすっと。まこち、おじいちゃんはバカじゃがね。」という強烈な宮崎弁丸出しの罵声を運転席のご主人に浴びせたのです。 すると、案の定、県道から左折して来た車がありましたが、その車の運転者も目の前に車が止まっているのを発見し、クラクションを鳴らしたのです。奥さんの罵声と車のクラクションの音にびっくりしたのか、軽トラックはあわててバックし、危うく道路から飛び出すところでしたが、幸い縁石があったため、そこで停止することが出来、大きな事故にはならずにすんだのです。車には「もみじマーク」が付いており、運転席から降りてきたのは80歳位のおじいさんでしたから、上記のような運転振りから、「ひょっとして認知症では?」と思ったのでした。
 さて、このような認知症ドライバーには、その予兆があるそうで、熊本大学の池田学教授の研究によると、その予兆は
 ○ 車に小さな傷が増える
 ○ 車庫入れに失敗する
 ○ センターラインをはみ出す
 ○ 話しかけると運転に集中できなくなる
 ○ 走行中に行き先を忘れて混乱する
 ○ 車間距離が短くなる
 ○ 交通―ルールを守ろうとしない
 ○ 走りなれた道でも悪天候や夜間に迷う
ということです。池田教授は、「家族が1ヶ月に1度は助手席に乗って様子を見るべきだ。少しでも不安を感じたら、警察か専門医に相談してほしい。」と説明していますが、高齢者講習や相談を受けたときに役立つと思いますから、是非この予兆を知っておいてください。

2008年06月16日

ホトトギス

 私のゴルフ仲間にMさんという人がいます。Mさんは、どちらかといえばゴルフよりバードウォッチングの方が好きなようです。というのは、グリーン上で私達が次のパターはどのようにして打とうかと全神経を集中しているのに、Mさんは、近くの山から聞こえてくる鳥の声に耳を澄ませているといった具合で、「Mさん、次はあんたの番よ。」と同伴者から促されることがしばしばあるからです。
 そのMさんと5月の第4土曜日にプレーしたときのことです。私がメンバーとなっているそのゴルフ場は、宮崎市内の郊外の丘陵地にありますので、鳥の声を聞くことがしばしばあります。そのときも、前の組がプレー中だったので、ティーグランド付近で待っていますと、近くの山から「ホーホケキョ」というウグイスの鳴く声が聞こえてきました。すると、間を置かずにその近くから「キョッ、キョッ、キョ、キョ、キョ」という、けたたましい鳥の鳴き声が聞こえてきたのです。私はその鳴き声を聞いた瞬間、「ああ、ホトトギスだな」とわかりましたが、Mさんは、「ウグイスも馬鹿じゃ。」とつぶやいたのです。私達はその意味がわからずポカンとしていると、Mさんがその意味を説明してくれました。
 それは、ホトトギスは、自分で卵を孵化することはせず、ウグイスなどの巣に托卵する習性がある鳥なので、ウグイスが鳴けば、たちどころに巣のありかがわかりますから、ホトトギスはその巣に托卵することが出来るからです。しかしながら、ウグイスはそれとは知らず、縄張りを主張するため、精一杯鳴いているというわけです。Mさんの話によると、ホトトギスは、ウグイスの巣に自分の卵を産み、やがて孵化したホトトギスの雛は、同じ巣の中にあるウグイスの卵を巣から落とす習性があり、それとは知らないウグイスは、せっせと餌を巣に運び、ホトトギスの雛を育てるのだそうです。ウグイスから直接聞いたわけではありませんが、ホトトギスは、ウグイスよりはるかに大きくなりますので、育てるうちに、「おかしいな。」と思いながらも、雛が巣立ちするまで餌を運ぶのだということです。他の鳥の卵を自分の卵と思って育てるウグイスは、考えてみれば、一寸おバカさんのようですが、これも自然界の習性なのでしょう。
 さて、このホトトギスは、万葉集にも書かれているように、昔から日本では夏の季節の到来を告げる渡り鳥として知られており、通常はインドから中国南部で越冬し、5月の中旬ごろ、日本にやってくる鳥です。他の鳥より渡来時期が遅いのは、托卵の習性のため、ウグイスなどの鳥の繁殖が始まるのに合わせることと、食べるものが毛虫類であるため、早春に渡来すると餌にありつくことが出来ないためといわれています。また、ホトトギスといえば、鳴かないホトトギスについて、戦国時代の天下人はどうするかで、その性格を後世の人が言い表しており、織田信長は、「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」、豊臣秀吉は、「鳴かぬなら鳴かして見せようホトトギス」、徳川家康は、「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」と詠んだと伝えられていますが、正しくは、江戸時代後期の平戸藩主松浦清が書いた随筆「甲子夜話」の中にある川柳だそうです。
 自分で育てず、他の鳥に育てさせるホトトギスのやり方は、必ずしもフェアではありませんが、古来から日本に渡って来る鳥であり、しかも自然界の掟とあれば、いたし方のないことだと思っているところです。

2008年06月23日

車離れ

 先月、九州指定自動車学校協会の通常総会が行われましたが、そのときの説明によりますと、ここ数年、全国はもちろんですが、九州管内の指定自動車学校でも、入校する生徒さんの数が減ってきているということでした。例えば宮崎県内の場合、平成元年の普通教習生の入所状況は20、996人で、これを100としますと、平成19年は76まで減っているのです。宮崎県はこれでもまだ良い方で、中には半分近くまで大幅に減っている県もあるようです。その入所者数が減少したのは、少子化が最大の要因だといわれてきましたが、どうもそれだけではなさそうで、若者の「車離れ」もその一因にあるようです。
 その「車離れ」ですが、最近、国内での新車の売れ行きが振るわないということです。新車の販売といえば、毎年、東京でモーターショーが開催されていますが、その入場者数が年々減ってきているそうです。車が売れない最大の理由は、一般人の所得が伸びない点がありますが、そのほかにも要因として、少子高齢化で車を保有する人口層が減少したこと、原油価格・ガソリン価格が高騰したこと、人口が都市に集中したこと、地下鉄網の整備など公共交通機関の発展が進む都市では車に頼る必要性がなくなってきていることなどがありますが、車のメーカー側にもその一端があるということです。それは、技術向上により飛躍的に車の寿命が延びたこと、つまり、故障する車が少なくなり、それだけ新車を買う必要性がなくなったというわけです。また、2000年代に入ると、メーカー各社はもっぱら小型車などの実用車に力を入れ、「夢を与える車」をなくし、「生活の道具」ばかりに変えたのが、車が売れなくなった要因だということです。
 中でも、若者の「車離れ」が顕著に現れているそうで、ある雑誌で行われた若者を対象としたアンケートによりますと、「乗用車がほしい」という人の割合が2000年には48%だったのが、2007年には25%まで減少したということです。その大きな要因は、かって若者の高額な支出先のトップが「車の購入」だったのが、今や携帯電話やパソコン関係に奪われ、「車の購入」は第6位まで落ち込んでしまったことです。一昔前までは、誰もが学校を卒業したら実家を出て一人暮らしを始め、初任給で車を購入するのが一種のステータスだったわけですが、昨今は就職しても実家を離れず、親の脛をかじり続ける若者が多いというのが実態です。なんとも情けない話ですが、これも時代の流れですから、仕方のないことかもしれません。
 この若者の「車離れ」と指定教習所の入所者数とは、密接な関係があるようです。それは、高校卒業後、就職する人の約9割は、運転免許を取得していますが、都会に進学した人の運転免許取得率が減っているからです。以前でしたら、進学しても夏休みには帰省して運転免許を取っていましたが、昨今は夏休みになってもアルバイトのため帰省しない人が増加しているということです。しかも、交通機関の発達した都会に育った友達と接するうち、車の必要性がなくなり、運転免許を取得しないという悪循環につながっているからです。  
 そこで、これら若者の「車離れ」を食い止めるためには、メーカーに努力してもらい、若者に「夢を与える車」を開発してもらうことが喫緊の課題であり、合わせて、私達も若者に「早期の運転免許取得」を訴える必要性が出てきたようです。

2008年06月30日

グレア現象

 指定自動車学校においては、第2段階の項目8「悪条件下の運転」の夜間運転の中で、「グレア(蒸発)現象」について教えていますが、このグレア現象とは、夜間に車を運転しているとき、自分の車のライトと対向車のライトで、道路の中央付近の歩行者や自転車の姿が見えにくくなったり、場合によっては、完全に見えない状態になることを指します。
 私がこの「グレア現象」のことを知ったのは、今から約17年位前の平成3年頃です。その当時、宮崎県内でも、夜間事故、特に歩行者が、道路を横断中にはねられる事故が多発傾向にあり、将来の交通事故防止対策として、夜間事故の防止が最大の課題になるだろうと予想されたのです。そこで、その事故分析をして見ますと、被害の歩行者の大半は、65歳以上の高齢者で、しかも横断中の事故が大部分を占めていました。また、被害者の服装も、年間を通じ、ほとんどが黒っぽいものというものでしたので、ドライバーがいち早く自転車や歩行者の姿を発見しやすいように、自転車に反射材を取り付けたり、歩行者の足元、特に靴やズボンに反射材を取り付ける啓蒙活動を展開したのです。 その中で、夜間事故の原因と見られるものとして「グレア現象」があるということを知り、早速資料を取り寄せ、宮崎市内の指定自動車学校の協力を得て、ナイトスクールを開催し、「グレア現象」はどのような状態のとき発生するかを実験してみたのです。
 ナイトスクールでは、まず、横断歩道の手前に車を止め、ライトを点灯させた状態にして、その前を歩行者が横断する実験を行ったのです。すると、歩行者がライトをつけた車の前に来ると、対向する車のライトにより、歩行者の姿の下半身はかすかに見えますが、上半身は消えてしまって全く見えないのです。次に、双方の車の間隔を約30メートルにし、対向する車のライトをつけたままの状態で、雨天時を想定してゴムホースで双方の車の間に放水すると、中央線上に立っていた人の姿が見えづらくなったのです。さらに、その状態から対向車のライトを上向き、つまりハイビームにすると、対向車のライトに幻惑され、横断歩道上の歩行者の姿が完全に見えなくなったのです。これが、いわゆる「グレア現象」ですが、この実験の結果、雨が降っている夜間、それも舗装道路で、対向車のライトがハイビームという条件がそろうと、「グレア(蒸発)現象」が発生することがわかったわけです。
 このほか、そのときのナイトスクールでは、夜間の交通事故で、何故、車側から見て右から左に道路を横断中の事故が多いのかも実験してみました。ドライバーには、あらかじめ、歩行者の姿が見えたときは、クラクションで合図をすることを決めて実験したところ、左から右に横断する歩行者の姿は、意外と早目に発見できました。しかし、右から左に横断する歩行者は、どのドライバーも、道路の中央部まで進まないと発見出来なかったのです。この原因は、保安基準により、車のヘッドライトの照射方向は、対向車のライトに幻惑されるのを防ぐため、やや左になっており、そのため、ドライバーの視線もその方向を向いているので、右側から横断する歩行者は発見できにくいということもわかりました。
 ドライバーとして、夜間事故を防ぐには、「グレア現象」は当然知っていなければならないことですから、教習中にしっかり指導していただくようお願いします。

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