先日、当校で行われた保育園児の安全講習会では、講習の後の安全センターでの「トマト狩り」が園児達に好評だったようです。このトマトは、今年初めて、安全センター内のビニールハウスで育てた「フルーツトマト」という名前のトマトで、普段、私達が食べているものよりやや小型ですが、私も試食したところ、とても糖度の高い甘いトマトでした。
このトマトの歴史ですが、原産地はいろいろな説があるようで、南米のペルーを中心としたアンデス高原で生まれたトマトが、10世紀頃にメキシコに伝えられ、そこで栽培化されたという説が最も有力なようです。その後、メキシコから世界各地へ広まりましたが、最初は観賞用として栽培されていたようで、食用になったのは、18世紀になってからといわれています。19世紀には野菜としてイタリアを中心に品種改良が進み、様々な料理法で食べられるようになりましたが、日本に伝わったのは、江戸時代の寛文年間頃、オランダ人によって長崎に伝えられたのが始まりだそうです。青臭く、また真っ赤な色が敬遠され、最初はやはり観賞用で、当時「唐柿(からがき)」と呼ばれていたそうです。日本で食用として利用されるようになったのは明治以降で、さらに昭和に入ってから、日本人の味覚にあった品種の改良が行われたということです。
ところで、「トマト」の利用法ですが、国によって多少違っているようです。我が国においては、サラダや焼きトマトなど、そのまま味わう料理が数多いようですが、外国の場合は手を加えた料理が多いようです。例えば、メキシコ料理のサルサソース、イタリア料理の各種ピザ、パスタ用ソース、インドのカレーの一部、ヨーロッパのシチューの一部などです。そのほか、中華料理でもトマトと卵のスープにしたり、中央アジアではラグマンなどに利用されているということです。
また、食べ方でも違いがあり、我が国ではそのまま味わう場合、何もつけずに食べる人は少なく、いろいろな味付けがあるようです。当校の職員に聞いてみましても、「塩をつける」、「マヨネーズをつける」、「醤油をかける」、「ドレッシングをかける」などの答えが返ってきましたが、私の場合、子供のときから塩を振りかけて食べていましたから、今でもその癖が直らず、「トマト」には必ず塩を振りかけて食べています。韓国や中国では、輪切りにした「トマト」に、砂糖をまぶして食べるのが最もありふれた食べ方だそうです。おそらく、「トマト」は果物の一種と考えられているからではないかと思われます。
さて、このように、全世界の人に食べられている「トマト」ですが、その土地の天候や環境に合わせて品種改良が行われ、現在では8,000種以上の品種が存在するといわれています。我が国でも品種改良により、1981年、京都市内の種苗会社が「桃太郎トマト」を作り出してからは、今や市場に出回っている「トマト」の約7割は、この「桃太郎トマト」という品種だということです。ちなみに、「桃太郎トマト」の名前の由来ですが、種苗会社の会長のお孫さんの名前が「太郎」で、新品種は桃色系のトマトであったことから、「桃太郎トマト」と命名されたということです。
世の中には、「トマトが嫌い」という人もいますが、栄養面でも他の野菜類と同様に、ビタミンCを多く含んでいますし、老化予防やがん予防に役立つということですから、食わず嫌いにならずに是非食べてみましょう。
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