7月24日から27日までの間、北海道で開催された男子プロの「長嶋茂雄セガサミー杯」では、注目の新人石川プロが、最終日に猛チャージを見せ、第3位タイに入賞しましたが、実はそのとき、同じく第3位タイになったのが、宮崎県出身の津曲泰弦(つまがり・たいげん)プロでした。マスコミが石川プロに注目していただけに、津曲プロの活躍はあまり表面に出ませんでしたが、津曲プロを知る私にとっては、待望の上位入賞でした。
私は平成10年3月から平成12年8月までの間、宮崎県の最南端にある串間警察署の署長をしていましたが、津曲プロを知ったのはそのころでした。ある会合で、当時森林管理署に勤める津曲さんという人と出会ったのです。津曲さんは、私と同じくゴルフが趣味ということで話が合い、話すうちに、津曲さんから「現在、中学1年になる息子がいるが、将来プロにさせたいと考えている」ということを聞いたのです。
そこで、どんな息子さんかと思い、ある日曜日、サイクリングの途中で津曲さんの自宅に立ち寄ってみたのです。まずびっくりしたのは、中学1年生だという泰弦君の身長でした。普通中学1年生といえば、大きくても170センチ位ですが、なんと私が見あげる位の180センチ近い高さだったのです。さらに、彼の勉強部屋に案内されて驚いたのは、大きなパネルの写真でした。それはダンロップゴルフトーナメントに参加していた青木功プロから指導を受ける泰弦君の写真でした。その写真を見ながら、泰弦君父子と話したのですが、泰弦君が始めてゴルフのクラブを握ったのは幼稚園の頃で、本格的にお父さんと一緒にゴルフをやりだしたのは、小学5年生からだったそうです。それから、父子鷹の猛練習が始まったそうですが、お父さんはもちろんゴルフのレッスンプロではありませんから、独学でゴルフの理論に関する本を読んだり、宮崎市内のレッスンプロの教えを受けたりしたということです。もともと泰弦君は小学5年生までは、野球少年でしたから運動能力もあってかめきめきと上達し、小学6年生のときには、青木プロからレッスンを受けるほどまでになったそうです。その際、泰弦君のフォームや打球を見た青木プロが、「この子は素質がある。きっとプロになれる」と太鼓判を押したということです。それを聞いた泰弦君父子は、それから将来はプロを目指して頑張ることにしたということでした。
その泰弦君とは、平成12年7月、鹿児島県の大隈カントリークラブで一緒にプレーしたことがありますが、びっくりしたのは、ドライバーの飛距離でした。私達のドライバーがせいぜい飛んでも240ヤード位に比べ、泰弦君の飛距離は、はるかに先の280ヤード位だったのです。それでも、お父さんの話によると、その日の泰弦君の調子は今一とかで、調子のよいときは300ヤード近くまで飛ぶということでした。
泰弦君は、その後、プロゴルファーを目指して福岡県の柳川高校に進学し、さらに腕を磨き、2006年12月にはプロ転向宣言をして夢にまで見たプロゴルファーになったのです。2007年は試合に出たのは、わずか1試合でしたが、今年の活躍は目覚しく、上記の3位入賞を始め、決勝に残ることも多くなってきました。泰弦君のプロフイルを見ると、身長187センチ、体重85キロという堂々とした身体つきになっていますし、ドライバーの平均飛距離は300ヤードを超えて、国内ではナンバー1ですから、今年中、あるいは数年のうちには、きっと「優勝」という夢を実現し、世界に羽ばたくプレーヤになってくれるものと期待しているところです。



