「泣いて馬謖(ばしょく)を斬る」という故事がありますが、この意味は、規律や秩序を保つためには、たとえ、愛する者であっても、違反した者は厳しく処
分するということです。その由来は、中国の三国時代、蜀(しょく)の武将・馬謖が、街亭の戦いで諸葛孔明(しょかつこうめい)の指示に背いて敗戦を招きま
した。その責任を取り馬謖は処刑されることになりましたが、馬謖は諸葛孔明の愛弟子であり、他の武将の一部からも「馬謖ほどの有能な将を処刑しなくても」
と慰留の声が上がったということです。しかし、諸葛孔明は「軍律の遵守が優先」と涙ながらも処刑に踏み切ったということですが、私達が若い頃受験した就職
試験には、この故事はよく出題されていました。
さて、最近、この故事を知らないというか、国民の目から見ると、実に不可解な処分をした事案がありました。それは、大相撲の十両若麒麟が大麻取締法違反 (所持)で逮捕された事案に対する相撲協会の処分です。日本国内においては、大麻取締法違反で逮捕される若者が急増し、ラグビーの名門・関東学院大学を始 め、早稲田大学、慶応大学等の学生にその汚染が広がり、さらに、相撲界にも波及したのです。昨年8月、抜き打ちの尿検査の結果、大麻を吸引していたロシア 出身の若ノ鵬、露鵬、白露山が「解雇」という処分を受け、日本の相撲界から追放されました。相撲協会では、外部有識者からの支援を受けながら再発防止対策 を講じていたわけですが、その最中の今回の大麻所持事案でしたから、若麒麟の師匠である尾車親方が引退届けを協会に提出し、それを武蔵川理事長が受理では なく、預かって理事会にかけるというニュースを聞いた時、相撲協会は、若麒麟を「除名」する気だなと思っていたのです。それは、若ノ鵬等の処分は「解雇」 でしたが、「解雇」という処分だったら、請求を受ければ協会は、養老金名目の退職金を支払わなければならず、現に若ノ鵬の請求に対し、退職金580万円が 支払われていたからです。
ところが、2月2日の理事会で決定した結果は、若ノ鵬等と同じく「解雇」という処分だったのです。この処分の発表に際し、武蔵川理事長は「若麒麟は25 歳と若い。第2の人生を考えると、除名するのはかわいそうだということになった。」と理事会での協議の内容を弁解していましたが、この理事会では、師匠の 尾車親方の降格処分を決めたものの、自らの監督責任はバッサリと切り捨て、減俸もけん責もないという処分でした。これでは、昨年の若ノ鵬と同じく、請求が あれば協会は退職金を支払わざるを得ない状況ですから、マスコミはこの処分に対し、「早すぎ、甘すぎ、バカすぎ、相撲協会」と批判したのです。さらに、相 撲協会を指導する立場にある文部科学省のトップ塩谷大臣も「(不祥事が)度重なる中、軽すぎるとの印象は否めない。」と発言し、さらに「理事会では除名が 決められなかったが、今後、協会の(上部)機関で再検討される可能性はあると思う」という強い非難の意を表したのです。
この問題は、若麒麟本人から「養老金(退職金)は、いただく気はない」という手紙が協会に提出され、一応解決しました。しかしながら、協会の対応のまず さを世間に暴露したわけで、もし、理事会を構成している理事の人達が、「泣いて馬謖を斬る」というこの故事を知っておれば、おそらく全員一致で「除名」と いう処分を下していたことでしょう。そうなれば、相撲協会に対する国民の信頼度も高まったことと思いますが、誠に残念な処分結果でした。
さて、最近、この故事を知らないというか、国民の目から見ると、実に不可解な処分をした事案がありました。それは、大相撲の十両若麒麟が大麻取締法違反 (所持)で逮捕された事案に対する相撲協会の処分です。日本国内においては、大麻取締法違反で逮捕される若者が急増し、ラグビーの名門・関東学院大学を始 め、早稲田大学、慶応大学等の学生にその汚染が広がり、さらに、相撲界にも波及したのです。昨年8月、抜き打ちの尿検査の結果、大麻を吸引していたロシア 出身の若ノ鵬、露鵬、白露山が「解雇」という処分を受け、日本の相撲界から追放されました。相撲協会では、外部有識者からの支援を受けながら再発防止対策 を講じていたわけですが、その最中の今回の大麻所持事案でしたから、若麒麟の師匠である尾車親方が引退届けを協会に提出し、それを武蔵川理事長が受理では なく、預かって理事会にかけるというニュースを聞いた時、相撲協会は、若麒麟を「除名」する気だなと思っていたのです。それは、若ノ鵬等の処分は「解雇」 でしたが、「解雇」という処分だったら、請求を受ければ協会は、養老金名目の退職金を支払わなければならず、現に若ノ鵬の請求に対し、退職金580万円が 支払われていたからです。
ところが、2月2日の理事会で決定した結果は、若ノ鵬等と同じく「解雇」という処分だったのです。この処分の発表に際し、武蔵川理事長は「若麒麟は25 歳と若い。第2の人生を考えると、除名するのはかわいそうだということになった。」と理事会での協議の内容を弁解していましたが、この理事会では、師匠の 尾車親方の降格処分を決めたものの、自らの監督責任はバッサリと切り捨て、減俸もけん責もないという処分でした。これでは、昨年の若ノ鵬と同じく、請求が あれば協会は退職金を支払わざるを得ない状況ですから、マスコミはこの処分に対し、「早すぎ、甘すぎ、バカすぎ、相撲協会」と批判したのです。さらに、相 撲協会を指導する立場にある文部科学省のトップ塩谷大臣も「(不祥事が)度重なる中、軽すぎるとの印象は否めない。」と発言し、さらに「理事会では除名が 決められなかったが、今後、協会の(上部)機関で再検討される可能性はあると思う」という強い非難の意を表したのです。
この問題は、若麒麟本人から「養老金(退職金)は、いただく気はない」という手紙が協会に提出され、一応解決しました。しかしながら、協会の対応のまず さを世間に暴露したわけで、もし、理事会を構成している理事の人達が、「泣いて馬謖を斬る」というこの故事を知っておれば、おそらく全員一致で「除名」と いう処分を下していたことでしょう。そうなれば、相撲協会に対する国民の信頼度も高まったことと思いますが、誠に残念な処分結果でした。



