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校長のひとり言ブログ

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2009年8月 アーカイブ

2009年8月 3日

高齢ドライバーの事故防止

 先日の日曜日の午後、なんとなくNHKのテレビを見ていたところ、「ご近所の底力」という番組が始まりました。その日のテーマは、「高齢ドライバーの事故を防げ」となっていましたが、当校で実施している高齢者講習や「でんどうし活動」を行う場合、参考になる内容でしたので、職員の皆さんに紹介します。
 それは、ここ数年、交通死亡事故は減少傾向にありますが、逆に急増しているのは、高齢ドライバーの事故です。昨年1年間で、65歳以上の高齢ドライバーが起こした死亡事故は957件と、全ての年代の中でも最も多く、また事故件数もこの10年間で2倍に増えているということです。これに対し、国は安全対策を強化、6月からは75歳以上のドライバーが免許証を更新する際、認知能力を測る検査を義務化し、結果次第では免許証を取り上げられることもあるようになりました。しかし、交通の不便な地域では、日々の買い物や通院などに、お年寄りほど車が欠かせず、運転をやめたくてもやめられないのが現状です。そこで番組では、高齢ドライバーの弱点を徹底分析、運転がうまくなる妙案が紹介されていました。
 まず、なぜ高齢者は事故を起こしやすいのかということですが、その原因は、二つあるそうです。その一つは、「情報処理能力が衰え、とっさの危険に反応が遅れがちになる。」ということです。まず、直線を走り、信号の合図で急停止する実験をしましたが、普通に行うと若者と大差ない成績を出しているお年寄りも、スピーカーの指示に合わせて数字を答える作業を加えた途端、若者の倍以上の反応遅れが出たのです。車の運転は、信号や歩行者など常に複数の情報から危険を判断する複雑な作業ですが、年をとると、この情報処理能力が衰え、とっさの危険に反応が遅れがちになり、これが事故につながっているということです。
 二つは、年をとってくると、運転に「慣れ」が生じてくるということです。教習コースを5周する実験では、はじめはきっちり一時停止していましたが、コースに慣れてくるとキチンと止まらくなりました。これが高齢ドライバーの弱点なのだそうです。年をとると視野が狭くなるので、本来は若いとき以上に首を大きく振るなどの安全確認が必要ですが、高齢者は無意識のうちに運動を節約しようと、慣れた道では「大丈夫だろう」と安全確認を省略しがちになるということです。統計によると、高齢ドライバーが事故を起こしているのは、自宅から約500メートル以内が全体の約6割、さらに自宅から2キロ以内になると、これが全体の約9割と跳ね上がっています。つまり、高齢ドライバーは、自宅近くの慣れた道ほど事故を起こしやすいという実態が浮かび上がっているのです。
 この高齢ドライバーの事故を防止する対策として、秋田県の高齢者グループが紹介されていましたが、このグループは、自分達が卒業した自動車学校の施設を使い、交通安全の自主的な安全会を定期的に開催しており、例えば教習コースを順番に走り、互いに悪い癖やミスをチェックしているそうです。身内から運転の衰えを指摘されると、つい腹を立てるベテランも、同世代の仲間同士、お互い様なら素直に受け入れられるということです。また、このほか、全会員で近所を歩き回って危険な場所をチェックし、地図にまとめて情報を共有する等、日々交通安全の意識を高めあうことで無事故の記録を更新しているということです。
 この案は妙案であり、当校にとっても地域の安全センターの役割を果たすため、是非実現したいものです。

2009年8月10日

判官びいき

 諺に「判官びいき」というのがありますが、これは、兄源頼朝によって都落ちさせられた源義経のような不遇な英雄に同情し、ひいきにすることで、源義経が「九郎判官源義経」であったことから、「判官びいき」となった言葉です。この「判官びいき」の気持ちは、日本人の持つよいところで、よくスポーツの場面で使われていますが、時にはそのひいきの度が過ぎるとひんしゅくを買い、「贔屓(ひいき)の引き倒し」になる場合があります。そのような場面を先日偶然にもテレビで見る機会がありました。
 それは、先日、北海道小樽C・Cで開催された、サン・クロレラクラッシク最終日のことです。この大会には、期待の石川遼選手が出場し、初日から3日目までトップを走る状態でしたから、私は最終日のテレビ放映を楽しみにしていたのです。テレビが始まったとき、すでに前半は終了していましたが、石川選手がトップで、1打差の第2位には、豪のジョーンズ選手が迫っていたのです。これは面白い試合になりそうだなと思っていたところ、まさにその通りで、石川選手がバーディを取れば、すかさずジョーンズ選手もバーディを取って追いつき、15番ではついに同スコアとなったのです。そして、17番を終わってもまだ決着がつかず、ついに最終18番ホールを迎えたのです。
 18番のティショットは、両選手ともフェアウェー右側のバンカーに入りましたが、第2打は見事グリーン上にオンしたのです。石川選手の球はピンの上2,5メートル、ジョーンズ選手の球はピンの下3,5メートルと、距離的には石川選手が有利なように見えましたが、ジョーンズ選手は、ほぼピンの真下からの攻め、逆に石川選手はピンの上からの攻めですから、下手をすると石川選手の方が3パットをたたく危険性があると思ったのです。しかもジョーンズ選手は、日本のツアーで8回優勝した経験を持つ強豪ですから、この試合は、石川選手にプレッシャーがかかり、ジョーンズ選手が有利かなとみたのです。その反面、弱冠17歳の石川選手に勝って欲しいという気持ちは、私だけでなく、テレビを見ていた人や18番ホールを取り囲んでいた人も持っていたと思われます。
 ところが、次のグリーン上では考えられない場面が起こったのです。まず、球が遠い位置にあるジョーンズ選手がバーディパットを打ったところ、惜しくも球はカップを外れてしまったのです。その瞬間、グリ―ン周りにいた人の中から、パラパラではありましたが拍手が起こったのが、テレビの音を通じて私の耳に飛び込んできたのです。私は思わず自分の耳を疑いました。なぜなら、バーディならともかく、入らなかったわけですから、ここで拍手をするのはスポーツマンシップに反するからです。ジョーンズ選手もその拍手に気づいたのか、次のパーパットを打つ前に、拍手をした観衆の方を見やりながら、首を2,3回振ったのです。言葉はわかりませんでしたが、おそらく「そんな拍手はないでしょう。」と言わんばかりの仕草でした。
 結果的には、石川選手がバーディーパットを決めて優勝しましたが、なんとも後味の悪い試合でした。ただ、救いだったのは、試合後のインタビューで、石川選手が「ジョーンズ選手は素晴らしい選手でした。」とライバルを褒め称えたことです。スポーツを観戦する場合、「判官びいき」の気持ちはわかりますが、度が過ぎるとこのようなことになりますから、十分気をつけたいものです。

2009年8月17日

婚活

 先日の新聞に、プロ野球の日本ハム球団が、フランチャイズ球場である札幌ドームにおいて、「婚活シート」を募集したところ、これに独身の男女が多数応募し、そのうち300人がプロ野球を観戦した結果、28組のカップルが誕生したというニュースが報道されていました。この「婚活シート」を計画したのは球団の若い職員ですが、そのヒントとなったのは、最近、流行語となっている「婚活」だそうです。その「婚活シート」は、見知らぬ男女が隣同士で観戦出来る特設シートのことで、結婚に悩むファンを後押ししようと計画され、当初、球団では200席を用意したところ、予想に反して2,860人が殺到したので、急遽300席に増やしたということです。この「婚活シート」の特徴は、野球を観戦中に、男性が次々と席を換わるやり方で、その結果、お互い意気投合したカップルが誕生したということです。
 流行語となった「婚活」という言葉は、昨年3月、家族社会学者の山田昌弘さんと少子化ジャーナリストの白河桃子さんの共著「婚活時代」から生まれた言葉で、その意味は、結婚活動のことです。この言葉は、就職活動のことを「就活」と読んでいるのを倣って作られたものですが、就職するためには就職活動が必要なように、結婚するためにも結婚活動が必要だということです。この本で指摘されているのは、結婚したくても出来ない人が増えているという事実です。「生涯未婚率」と呼ばれる50歳時の未婚率は、平成17年の調べによると、男性15,96%、女性7,25%ですが、将来は4人に1人が一生結婚しないだろうとも推計されています。また、未婚率が高くなった要因は、傷つきやすく受身の男性が多くなったこと、草食系男子の出現や女性の社会的地位が向上したこと、お見合いの機会が減ったこと等が挙げられています。
 さて、「婚活時代」が出版され、「婚活」という流行語が生まれてから、この1年間の間に、実に様々な「婚活」が誕生しています。女性誌では「婚活」特集が花盛りで、テレビのドラマにもなって、自治体主催のお見合いパーティーが相次ぎ、「婚活バー」も登場しているそうですが、先日見たテレビでは、「朝婚活」なるものが紹介されていました。その一つとして、都心で働くサラリーマンやOLらの間では、出勤前の時間を有効に使って活動する「朝婚」族が増えているそうです。これは、残業などが入りやすい夜に比べ、自分の時間で結婚相手を探したりする方がより効果的だと考えている男女があるということです。この「朝婚活」に、最近は、ゴミ拾いをしながら出会いのきっかけを作る「エコ婚活」が加わったそうですが、うまい名前をつけたものです。そのほか、男女がランニングしながら出会いのきっかけを作る「ラン婚活」、合同でゴルフコンペを行う「ゴルコン」、料理を一緒に行う「料理合コン」等のほか、変わったところでは、「うどん打ち体験」「サクランボ狩り」と称する体験型の「婚活」も出現したということです。
 こうした「婚活」ブームは、年頃の人達にとって、どう受け止められているのでしょうか。ある雑誌の調査によると、30代前半の男女からは、「みんな婚活していますよ」という当然の意見がある反面、「なんとなく焦る。」とか「計算が働いた出合いには魅力がない。それで一生の相手を探すつもりはない。」といった意見や、婚活を勧める周囲の声に、「余計なお世話」と思っている適齢期の人達も多いそうです。ブームに乗って、今後様々な「婚活」が企画されることも予想されますが、このブームに違和感を覚える若い男女も意外とあることから、案外、「婚活」ブームは短期間で終わる可能性がありそうです。はたしてどうなるのでしょうか。

2009年8月24日

定時通行者

 私がかって勤務したことのある警察で使う言葉に、「定時通行者」というのがありました。この言葉は、深夜に殺人事件やひき逃げ事件が発生した場合、目撃者がなく、事件・事故が迷宮入りになる可能性があることから、特に深夜から早朝にかけ、一定時間にある場所を通行する、例えば、仕事を終えて帰宅する飲食店の従業員だとか、新聞配達員、牛乳配達員、トラック運転手、あるいは一番列車を利用する通勤客といった人達等を調べ、これを基礎資料として収集しておき、いざ事件・事故が発生したときは、この人達に聞き込みを行い、事件・事故を目撃していないかを調べる捜査のやり方です。この方法は、新聞などで時々見かけますので、現在でも行われているものと思われますが、最近、この言葉にぴったりの「定時通行者」を見つけることが出来ました。
 その「定期通行者」というのは、朝出勤中、MDS近くの小学校付近で見かける「トーフオジさん」のことです。私は毎朝、宮崎市内からJRで通い、JR山之口駅にはMDSから迎えの車が来てくれますので、それに同乗していますが、「定期通行者」の存在に気づいたのは、今年の初め頃のことです。それは、MDSまでの間、送迎担当の税所さんと話をしていると、小学校近くの信号機のある交差点付近で、必ず見かける男性がいるのに気づいたのです。その男性は、小柄で年齢は良くわかりませんが、アゴひげに白いものが見えますので、おそらく60歳代だと思われます。私も税所さんもその男性に気づいたのは、ある理由があったのです。
 実はその男性は、交差点近くの総合支所前のスーパーで買い物をし、自宅?に帰る途中と思われますが、右手にはビニール袋を下げ、ややうつむき加減にトボトボと歩きます。そしてなんといっても特徴的なのは、ビニール袋の中身が、いつも「トーフ」なのです。それも1丁ではなく、少ないときでも2丁、多いときは4丁もあるからです。私も税所さんも、その男性がいつもトーフを買うことから、いつしかその男性を「トーフオジさん」と呼ぶようになったというわけです。
 ところが、毎朝トーフを買って帰る姿を見るたびに、「4丁ものトーフをどうするのだろう?」といった疑問が湧いてきたのです。まさか、車から降りてその「トーフオジさん」に「トーフはどうするのですか」と聞くわけにもいかず、税所さんと「ひょっとしたら、近くにあるパチンコ店の食堂で使うのかも知れない」と想像してみたのです。しかしながら、そのパチンコ店を利用している当校の職員に聞いてみたところ、パチンコ店には食堂がないということでしたから、その線は残念ながら消えました。
 その「トーフオジさん」が買うトーフはどんなものかと興味が湧き、先日、MDSからの帰り、わざわざスーパーに立ち寄り確認したところ、「あげ・白あえ専門トーフ」という銘柄のトーフで、1丁が148円という値段がついており、そのスーパーでは最も値段が高いトーフのようでした。
 今日も出勤中、小学校近くの交差点近くで「トーフオジさん」と出会いましたが、相変わらず、ビニール袋の中にはトーフが数丁はいっているようでした。残念ながら、まだその「トーフオジさん」の素性を突き止めることは出来ていませんが、あえて追求する必要性もないので、夢として残しておくことにします。

2009年8月31日

思いやりの心

 ここ数年、日本の気候、特に夏の天気は以前と比べてなんだか変わったみたいです。例年、7月中頃には梅雨が明けるのに、宮崎県内では今年10日位も遅れましたし、北九州や中国地方、近畿地方などにいたっては、8月になってやっと梅雨明けという状態でした。それに、竜巻が発生したり、また、最近はゲリラ的豪雨というのか、レーダーが把握していない雨雲が急に発達し、一定地域に集中的に豪雨をもたらし、北九州市や山口県、兵庫県では、数十名の方が犠牲になっています。このゲリラ的豪雨は、気象関係者の話によると、どうやら地球温暖化の影響もあるということですが、まことに困ったことです。例年この時期は、カッと太陽が照りつけ、残暑が厳しいのですが、今年は天気予報では晴れとなっていても、午後から急に雨雲が出て来て、夕方になるとゲリラ的豪雨とまでいかなくても雨が降り出すことが多いので、傘は離せないところです。
 さて、朝自宅を出るときには晴れていても、夕方帰宅する頃に急に雨が降り出したりすると困るのは、傘を持たずに家を出たサラリーマンや学生さんですが、先日のテレビを見ていたところ、最近、このような困った人達に傘を無料で貸し出すボランティアの人達のことが紹介されていました。このボランティアは、東京都渋谷区の駅前に住む若者達が結成したもので、「シブカサ」という名称です。ボランティアを結成した理由は、退社時間帯に急に雨が降り出したときは、誰しも困ることですが、そうかといっても傘を売っている所を探すとなると、すぐには見つからないことが多いそうです。そこで、渋谷区内に居住する若者達が知恵を絞り、ビニール製の傘を困っている人達に貸し出すことにしたというわけです。まず、渋谷区内の企業に働きをかけ、資金の援助を受けて傘を購入し、その傘1本、1本に「シブカサ」の文字とマークを入れ、その傘は、この趣旨に賛成し加盟している渋谷区内のカフェとか喫茶店に定期的に配布することにしたのです。
 なぜ、その傘を駅の出口やバス停留所に置かずに、カフェ等に置くことにしたかというと、それは、カフェ等の従業員の情操教育、つまり、雨が急に降り出して困っているお客に対して、傘を直接手渡すことにより、従業員に「思いやりの心」を持ってもらい、さらに貸した傘が回収されることにより、その店に再度訪れるリピーターを増やすことが狙いだったのです。それでは、結果はどうだったかということですが、画面では、雨が降り出し困っているお客さんに対し、従業員が傘を手渡す光景が映し出されていましたが、その際、必ず「雨でお困りでしょう。どうぞ使ってください。」という言葉が添えられていました。
 こうして貸し出しされた傘は、果たしてどの位、元の店に回収されるかということですが、現在のところ、まだ1割位だそうです。それでも、傘を借りたお客さんが再度その店を訪れ、「先日は、雨が急に降り出し、どうしようかと困っていましたが、おかげで傘を借りることが出来、助かりました。」というお礼の言葉があり、それを聞いた従業員からは、「傘を貸してよかったという思いがし、仕事に生きがいを感じます。」との声が出ていました。この作戦を始める前までは、従業員とお客さんの間には、「いらっしゃいませ」とか「ありがとうございました」といった営業上の会話だけでしたが、このサービスを行うようになってからは、従業員の「思いやりの心」がお客さんに通じたようで、傘を返すついでに再度その店を利用するお客さんが増えて来ているということですから、このアイディアは成功したようです。