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校長のひとり言ブログ

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2009年10月 アーカイブ

2009年10月 5日

発想の転換

 昨今の経済不況で、倒産する企業も多く、どの業界もいかにしてこの不況を乗り切るかと躍起になっている状況ですが、先日の朝、テレビで見たスーパーでは、全従業員がこの不況をチャンスと受け止め、「発想の転換」により、売り上げ成績を伸ばしている模様が放映されていました。
 このスーパーは、高知市内のスーパーですが、高知市内にも大規模のスーパーが出現し、そのため既存のスーパーは、どの店も顧客が大型スーパーに奪われて毎年減少傾向にあるそうです。このスーパーもその例に漏れず減少傾向にありますので、社長以下全従業員がその対策を練ったということです。まず、自社スーパーの顧客層を調べたところ、約34パーセントが65歳以上の高齢者だということがわかったので、ターゲットをその高齢者に向けることにしたのです。そこで、どうすれば今まで以上の高齢者を店に呼び寄せすることが出来るかを検討した結果、若い従業員から「ポイントを5倍にしたらどうだろうか」という意見が出されたそうです。そのスーパーでは、それまでポイントカード制度を採用し、お客さんが買い上げた105円(税込み)につき、1ポイントがつくようになっていましたが、これを特定日には、65歳以上のお客さんに限り、5倍のポイントにするというアイディアなのです。当初、このアイディアには、「65歳以上のお客さんだけにするというのは不公平だ」という反対意見もありましたが、面白い意見だという社長以下幹部の判断で、この方法が採用になったということです。
 そこで、そのスーパーでは、毎週金曜日と毎月15日を「イキイキデー」とし、65歳以上で、この店のポイント優待会員になっている人が、1,050円以上買い物をすると、通常日1点のポイントが、この日は、特別5倍になるというシステムにし、さらに、ポイントが1,000点たまると、レジで現金1,000円をキャッシュバックするという方法を実施することにしたのです。また、「イキイキデー」の日は、日頃お菓子売り場は、パンやケーキなどの洋菓子が多いのですが、この日だけは特別に、高齢者が求める羊羹などの和菓子を中心に陳列するように工夫を凝らしたそうです。さらに、魚売り場では、少人数の高齢者が食べれるように、魚の量を減らして値段を低価格にするなど、高齢者が買いやすいようにして、このサービスを始めたということです。
 いざ、この「イキイキデー」を始めてみると、噂が噂を読んで65歳以上のお客さんが急に増えたということです。テレビでは、このサービスを受けた高齢者がインタビューに応じていましたが、どの高齢者からも「今までに3回、1,000円をもらった。これを楽しみに今日は買い物に来ました。」など、顔面一杯に喜びの表現をしながらの元気な声が聞こえてきました。
 この「イキイキデー」の効果があったのか、このスーパーの売り上げは、通常に比べて約1割も増えたそうですが、それよりも従業員にやる気が見え出し、次から次へとアイディアが飛び出してきたそうです。通常、既存のスーパーでは、近くに大型スーパーが開店すると、その店に顧客を奪われてしまい、従業員自体も働く意欲を失いがちですが、高知県のスーパーのように「発想の転換」により、売り上げ利益を伸ばす企業も出現しているようですから、私達も参考にしましょう。

2009年10月12日

ドングリ

 「どんぐりころころ」という童謡がありますが、私も子供のとき、この童謡を歌った思い出があります。この童謡の正しい歌詞は「どんぐりころころドンブリコ お池にはまってさあたいへん どじょうが出てきてこんにちは ぼっちゃん一緒に遊びましょう」なのですが、実は私は歌詞を間違って覚えていました。それは、「ドンブリコ」というところを「ドングリ子」と覚えていたからです。その間違いを知ったのは、私が大人になってからで、息子達がまだ小さい頃、一緒にテレビを見ていたところ、この「どんぐりころころ」という童謡が流れて来たのです。そのとき、懐かしい童謡でしたから、私も思わず口ずさんでいたところ、ふと画面を見たら、歌詞が「ドンブリコ」となっていたのです。なんと、それまで私は間違って覚えていたわけです。まことに恥ずかしいことなのですが、実は、この童謡については、私と同じように「ドンブリコ」を「ドングリ子」と間違って覚えている人は多いということを聞き、まずは一安心したところです。
 さて、この「ドングリ」ですが、毎年秋になると、私が散歩するコースの一つである「平和台公園」内でよく見ることが出来ます。それは、公園内には二つの大きな池がありますが、その池の周囲を周る道路の脇には、クヌギ、カシ、ナラなどのブナ科の木が植えられており、秋、この道路を散歩すると、落ちている「ドングリ」を見かけるからです。これまでは、その「ドングリ」を見かけても、特別何も思いつくことはなかったのですが、先日、池巡りコースでその「ドングリ」を見かけたとき、思わず、その一つを取り上げていました。取り上げた「ドングリ」は、親指ほどの大きさで、その「ドングリ」をしげしげと見ているうち、その「ドングリ」が、「私を何とか活用してください」とささやくように訴えたような気がしたのです。その瞬間、私の脳裏にある考えが浮かびました。
 それは、人間は就学前の時代のことについて、強烈な出来事があると、いつまでも忘れないという習性があることです。私自身、終戦時は4歳でしたが、今でもはっきり覚えているのは、青い空に小さく見えた白い機体と、ウォーンという音のB-29とあわてて駆け込んだ防空壕のことです。そこで、当校で行っている幼稚園児や保育所の子供達に対する安全講習会の際、子供達に「ドングリ」を贈り物として提供すれば、大きくなったとき、安全講習会のことは勿論のこと、「ドングリ」でコマなどを作ったこと、さらには、運転免許を取得する際、MDSのことを思い出してくれるのではないかと考えたのです。
 早速、先日の早朝、平和台公園に出かけ、約30分間の間に、親指ほどの大きさのブナの「ドングリ」を500個ほど拾い集め、金曜日に行われた「わかば保育園」の安全講習の際、園児達に「ドングリ」を贈り物として提供したのです。その際、園児達は「ドングリ」は見たことがあるにしても、木に実っている「ドングリ」の本来の姿は見たことがないだろうと考え、まだ青い実がついたカシの「ドングリ」を数本付け加えたのです。担当した指導員の話によると、園児達は目を輝かせながら、「葉っぱのついた『ドングリ』は、はじめて見た」と言っていたということですから、このあと、先生の指導で「ドングリ」を使ったコマやヤジロベエなどを作りますので、成長しても、運転免許を取るまでは、「ドングリ」を通じ、安全講習会や、MDSのことは忘れないで欲しいと願っているところです。

2009年10月19日

モクセイ(木犀)

 私は年間を通じ、毎朝5時半頃から散歩に出かけていますが、先日の朝、コースとなっている私が住む団地の外周道路を散歩していると、まだ暗い中、どこからか甘酸っぱい匂いが漂ってきました。その匂いをかいだ途端、「あ、モクセイの匂いだ」と直ぐわかりましたので、匂いをたどっていくと、それは団地内の公園に植えてある黄金色の花をつけた「キンモクセイ」からでした。早速、花に私の鼻を近づけ、匂いをかいで見ると、なんともいえない甘酸っぱい匂いでした。さらに、散歩を続けていくと、あちこちから「モクセイ」の匂いが漂ってきました。段々、東の空が明るくなり、物が見えるるようになったので、各家の庭を覗いて見ますと、「モクセイ」が植えてある所が意外と多く、そのほとんどは「キンモクセイ」で、白い花びらの「ギンモクセイ」が植えてある所は、わずかしかありませんでした。
 さて、秋の訪れを教えてくれる「モクセイ」の原産地は中国ですが、中国名では「桂花」と呼ばれています。これは「モクセイ」が、中国広西のチワン族が住む桂林市に多いことからこの名前が付いたもので、和名の「モクセイ」は漢字の「木犀」を音読みしたものだということです。それでは、なぜ、「モクセイ」になったかということですが、それは、この木の幹肌が、皮膚の硬い動物の「犀」に似ていることから、この名前が付けられたということです。実際、この木は堅く、そろばんの珠や印鑑の材、家具などに用いられています。この樹木は、実は白い花が咲く「ギンモクセイ」が原種で、文献によると、唐の時代には、すでに「ギンモクセイ」のことが書かれており、日本には万葉の時代から平安にかけ、伝わったものとされています。また、「モクセイ」といえば、誰しも黄金色の花が咲く「キンモクセイ」を思い浮かべますが、文献によると、「キンモクセイ」は変種で、江戸時代に伝わったものだということです。
 この「モクセイ」は、雌株は結実しますが、雄株には実がならず、日本に伝わったものは雄株だけだそうです。それでは、どうしてこの木を増殖したかということですが、それは日本人には「挿し木」という技術があり、これによって、現在のように、我が国全土に「モクセイ」が広がったそうで、今更ながら、古の人達の技術力には感心させられます。また、「ギンモクセイ」の匂いはそれほど強く感じませんが、「キンモクセイ」はとても強い匂いがし、遠くまでその香りが届くので、別名「七里香」と言われています。その芳香性を活用して、一時期、「キンモクセイ」をトイレの脇に植える家が多かったそうです。それは、昔のトイレは汲み取り式でしたから、その臭い消しのために植えられたものですが、そのためか、お年寄りの人の中には、「キンモクセイ」の匂いがすると、トイレを連想し、この樹木を嫌がる人もいるということですから、世の中も様々なようです。
 「モクセイ」といえば、私の実家にも、かって「モクセイ」の木がありました。実家の南側の庭には「キンモクセイ」と「ギンモクセイ」の二本が植えられ、高さが4メートル位の大きな樹木でしたから、毎年秋になると、黄金色と白色の花が咲き、甘酸っぱい匂いがし、秋の訪れを感じたものです。その二本の木も切り取られ、その面影は写真でしか見ることが出来ませんが、今でも瞼を閉じれば、子供のとき見た「キンモクセイ」と「ギンモクセイ」の色を思い浮かべることが出来ますから、人間の記憶とは不思議なものです。

2009年10月26日

後始末

 私は、自宅からJR宮崎駅までの間を自転車で通勤していますが、その途中に、テニスコートを備えている県立高校のグランドが2箇所あります。これまでは、グランドの直ぐ傍を通っても、練習に励んでいる高校生の姿をチラッと見るだけで、特段、自転車を止めてその練習を見ること等はありませんでしたが、先日は、そのテニスコートで、思わず我が目を疑うような光景を目にしました。
 それは、先日の夕方、雨が急に降り出したため、自転車をJR宮崎駅駐輪場に置き、歩いて日豊本線高架下にある道路を帰宅していたところ、元県営球場などがあるグランドの傍を通りかかった時のことです。そのグランドには、かって陸上競技場、野球場、テニスコート等の各施設があり、20数年前までは、観客が大勢押し寄せ、スポーツの殿堂となっていた場所ですが、これらの施設が全て移転したため、現在では、ある高校のグランドとして使用されている所です。傘をさして歩きながら、何気なく、道路の左側に見えるテニスコートを見たところ、8面あるテニスコートの全てのネットが張られたままになっていたのです。晴れた日ならば夕方の時間帯ですから、高校生の姿が多く見られますが、この日はあいにく雨でしたから、全くその姿を見ることが出来ませんでした。テニスコートの中を良く見ると、黄色い硬式のテニスボール3個がコート内に転がっているではありませんか。これでは、単にネットをしまい忘れただけではなく、明らかに、練習後に「後始末」をしなかったことが歴然としているのです。この光景を見て、これでは、スポーツをする前に、まず、練習する態度を変えないといけないなと、ひとり言を言いながらその場を通り過ぎたのです。
 ところが、数日してからの朝出勤中、別の高校の傍を通ったとき、テニスコートを見たところ、この日も雨でしたが、なんとこの高校のテニスコートのネットも張られたままであり、なんとも無様な格好をさらした状態となっていたのです。私もかって、中学2年生まで野球部に所属していましたが、用具の取り扱いについては、特に厳しかったことを覚えています。それは終戦後の物の不足した時代でしたから無理もないことですが、練習前と終わったあとには、必ずグローブ、バット、ボールの個数確認が行われていたからです。もし、ボールが1個でも足らないと、さあ大変です。補欠の私達は顧問の先生から、それこそ目の玉が飛び出るほど怒られていたからです。従って、先輩が撃ったファールボールは決して見逃さないように目を皿のようにして見ていましたし、用具の手入れなどの「後始末」はキチンとやっていたように記憶しています。
 私はこの光景を見て、二つの高校とも、練習後の「後始末」がキチンと出来ていないなと思っていたのですが、実はそうではないことがわかりました。それは、高校、大学でテニスプレーヤーだった当校の木崎指導員に聞いてみますと、どうやら現在は、ネットは練習終了後に緩めるだけで、そのままにしておくのだそうです。その理由は、少しでも練習時間を多く取るためだそうですが、それを聞いて、がっかりしたところです。やはりスポーツですから、強ければいいというものではなく、練習後のグランド整備、用具の確認など「後始末」は、時代が変わっても大事な躾ですから、指導者の方は是非見直して欲しいと願っているところです。